醸造用アルコールで「消毒液」製造 石巻の平孝酒造

ラベルにはイタリア語と日本語で「大丈夫きっと全て上手く行く」とつづられている
消毒液が詰められた瓶に一枚一枚手作業でラベルが貼られた

 清酒「日高見」を造る石巻市の平孝酒造(同市清水町1丁目)が、醸造用アルコールで消毒用アルコールを製造した。瓶にラベルを貼る最終作業が21日行われ、344本(1本720ミリリットル入り)が出来上がった。22日に石巻赤十字病院に72本、仙台赤十字病院に180本を寄贈する。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、医療機関でもアルコール消毒液の不足が続く。平孝酒造は仙台赤十字病院から問い合わせを受け、製造を決めた。

 平井孝浩社長(57)は「感染防止に努める医療従事者の姿を見て、自分にできることで力になりたいと考えた」と説明。自社も被災した東日本大震災を振り返り「多くの支援物資やボランティアに助けられた。社会に10年越しの恩返しができた」と話した。

 当初は焼酎醸造用の設備で造ろうと考えたが、安全面などから一度は断念。メーカーでも品不足が続く中、濃度98%前後の醸造用アルコールを仕入れ、加水して消毒に適する75%まで薄めて瓶詰めした。

 ラベルには「大丈夫、きっと全て上手(うま)くいく」とイタリア語と日本語で書かれている。休校中のイタリアの子どもたちが白いシーツに描いた虹の絵とメッセージが人々を元気づけているというニュースに感銘を受けた平井社長が自らデザインした。

■市内医療機関にも

 完成したアルコール消毒液は、石巻と仙台の赤十字病院への寄贈を前に21日、市内3カ所の医療機関に30本ずつが寄贈された。


2020年05月22日金曜日


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