菅内閣へ期待と要望 復興支援継続、経済活性化 石巻地方

新元号発表当日に発売されたTシャツ。全国から注文が相次いだ=2019年4月

 自民党の菅義偉総裁(71)が16日、衆院本会議の首相指名選挙で第99代首相に選出された。安倍晋三前首相を官房長官として長く支え、ふるさと納税制度の創設など、政策実務でも手腕を発揮してきた。東日本大震災からの復興支援継続、新型コロナウイルスの感染抑止と経済活動の両立など、石巻地方も菅新内閣の働きぶりに注目する。

 石巻市の亀山紘市長は湯沢市出身の菅新首相について「東北のことをよくご存じだと思う。震災から10年が過ぎても復興を支えてほしい」と語った。安倍前首相が就任直後の2013年1月に、被災した市内を視察したことを振り返り「一度足を運び、現状を見てほしい」と初対面を願う。

 新首相はイチゴ農家の生まれ。いしのまき農協矢本いちご生産組合の斎藤大樹組合長(37)は「親近感がある」とした上で「震災後、他業種からの若い就農者も増えている。既存農家を含め、持続可能な営農環境確立に向けた政策を積極展開してほしい」と求めた。

 水産業は震災後、厳しい状況が続き、コロナが追い打ちを掛ける。石巻市魚町にある廻船問屋の小野寺洋貴専務(35)は「これまで以上の支援をお願いしたい。リーダーシップを発揮し、大胆な菅カラーを打ち出してほしい」と切望する。

 石巻観光協会は湯沢市観光物産協会と姉妹協会の関係にある。石巻観光協会の阿部勝浩常務は「16年来の交流がある。団体間だけではなく、市民レベルの行き来を増やし、交流人口増につなげたい」と意気込む。

 女性からは暮らし面での声が目立った。東松島市野蒜ケ丘の主婦高橋妙子さん(66)は「消費税増税は10年は考えないと言っているので、実現してほしい」と要望。「交代したばかりで(力量は)分からないけれど、今までより良くなるよう期待したい」と話した。

 3人の子どもを育てる石巻市丸井戸の主婦(34)は「子どもたちが大人になった時に国が借金ばかりなのではないかと不安。国会議員定数を減らすなど自ら身を切る改革をしてほしい」と求めた。

 官房長官時代の新元号発表で知名度をぐんと上げた新首相。発表の瞬間をデザインしたTシャツを発売した石巻市の「ステイブルー」の菊田信也さんは「総裁選に出馬してから、再び注文が入り始めた。現在は50件ほど注文が入っている」と話し、注目度を実感している。


2020年09月17日木曜日


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