歴史資料館は古墳付き 名取市、被災した図書館跡に整備 「雷神山」模した築山造成

資料館になる旧図書館の代替施設。手前の駐車スペースに「古墳」が盛られる

 宮城県名取市は、東日本大震災で被災した旧名取市図書館敷地内の代替施設を再活用し、旧石器時代以降の通史を学ぶことができる「歴史民俗資料館(仮称)」を整備する方針を固めた。市内の歴史・文化の象徴として東北最大級の雷神山古墳を模した築山を敷地内に造成する点が特徴。2019年度に整備工事を行い、20年度早期に開館させる。

 18年8月に閉館した「どんぐり・アンみんなの図書室」(床面積238平方メートル)と「どんぐり子ども図書室」(157平方メートル)を改修する。2棟の東側に約600平方メートルの芝生広場を造成し、中央部に雷神山古墳の10分の1スケールの「前方後円墳」(高さ最大約1.2メートル)を盛る。そばに高さ約2メートルの遊具を設け、上部から形を識別できるように工夫する。
 2棟はいずれも木造平屋で、両施設が木製のデッキでつながっている。市は北側の旧みんなの図書室を考古資料展示室に、南側の旧子ども図書室を歴史・民俗系展示室とする。
 考古資料展示室には名取の通史を描いた映像が見られる映写スペース(40座席)のほか、市内の地形模型や雷神山古墳の模型などを置き、平安時代までを展示。歴史・民俗系展示室は平安時代以降が主体で、市北西部の名取熊野三社の地形模型などを並べる。
 2棟とは別に、旧閉架書庫だった建屋(188平方メートル)を収納室・体験学習室とし、勾玉(まがたま)作りなどが体験できるようにする。
 市は4日の市議会議員協議会で整備の基本方針を説明。山田司郎市長は取材に「親子が触れ合いながら体験学習をできるようにする。子ども連れでにぎわう施設になると期待している」と話した。
 旧図書館は震災の揺れで壁が崩れるなどして解体された。カナダ政府などの寄付による代替施設2棟で運営が続けられ、18年12月にJR名取駅前に新図書館がオープンした。


2019年02月11日月曜日


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