定年退職の先生に「卒業証書」 震災当時の教え子がサプライズ 宮城・亘理小

教え子に囲まれ記念撮影をする高橋さん(前列中央)

 宮城県亘理町亘理小で定年退職を迎える教諭の高橋克己さん(60)に24日、東日本大震災の直後に入学した教え子から手作りの「教員卒業証書」がサプライズで贈られた。新型コロナウイルスの感染拡大で離任式はなかったが、「成長した子どもたちから贈呈され、こんなにうれしいことはない」と感慨に浸った。
 当時受け持った1年4組の児童30人のうち24人が駆け付けた。企画した保護者が趣旨を伏せたまま同小向かいの駐車場に連れ出し、子どもたちが「克己先生!」と一斉に登場した。
 目を丸くする高橋さんへの教員卒業式が始まり、金メダル、「Iラブ亘小」の帽子、思い出の写真を納めた卒業アルバム、メッセージ集が次々と贈られた。
 高橋さんは2010年度〜19年度、同小に在籍。最後の学級担任となった11年度は体育館が避難所として使われ、別施設で入学式が行われた。震災の混乱が続く中、明るくユーモアのある性格で、児童や保護者の支えとなった。
 亘理中3年菅原彩(さやか)さん(15)は「サプライズは大成功。みんなに寄り添ってくれる明るい先生だった」と語り、同中3年天野瑛斗さん(15)は「運動会の玉入れで先生が張り切って作戦を練り、団結したのを覚えている」と振り返った。
 高橋さんは今春、亘理中の卒業式に来賓として出席する予定だったが、コロナウイルスの影響でかなわなかったという。サプライズの演出に「とてもびっくりした。成長した子どもたちから世界に一つだけの卒業証書をもらい、心からうれしい」と感謝した。

※「Iラブ亘小」のラブはハートマーク


2020年03月26日木曜日


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