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福島・浪江でトルコギキョウ特産化 異業種からも参入し栽培に弾み

恒栄電設の社員が研修を受けたJinのハウス。「経営がしっかりした会社だから期待している」と川村さん
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 東京電力福島第1原発事故で被災した福島県浪江町で、トルコギキョウの栽培が加速している。地元農家に加え異業種から参入する企業もあり、持ち前の技術を生かしてハウス内の温度などの自動制御にも積極的に取り組むという。町は「開発した栽培のノウハウを町内に広めてほしい」と波及効果を期待している。

 同町のトルコギキョウ栽培は原発事故3年後の2014年、NPO法人Jinの川村博さん(65)らが始めた。現在は4人の個人農家も取り組んでいる。
 今年さらに2件の新規参入が決まった。このうち1件は全国でプラントやビルの電気設備工事を手掛ける恒栄電設(東京)。小林永治社長は「福島の原発事業にも関わってきた。被災地に貢献したいと考え、花の栽培に決めた」と話す。
 川村さんの元で昨年7月から、南相馬市にある東北事業所の社員2人を研修させて準備してきた。今年末にハウス3棟(計810平方メートル)を建設。地元から2人程度を新規雇用し、来年夏の初出荷を予定する。
 ハウスには発電所で培った技術を生かして温度や湿度、二酸化炭素濃度などをリモートで監視できる制御システムを導入。「スマート農業や植物工場も視野に入れている。出来上がったシステムはいずれ地元に提供していきたい」(小林社長)という。
 2017年3月に避難指示が一部解除されたが、町の面積の約80%は帰還困難区域のままだ。農業の再生が課題で、トルコギキョウは有力な特産となる可能性を秘める。
 町によると、国事業で来年、Jinでトルコギキョウ栽培の長期研修生受け入れが始まる見通し。新規参入に弾みがつきそうだという。


2020年09月28日月曜日


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