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除染土で栽培の野菜、食用基準満たす 福島・飯舘 環境省が作物の分析値を公表

除染土を活用した試験栽培について地元住民らに説明する環境省職員(右)。覆土をせずに野菜を育てる試験も始まった

 東京電力福島第1原発事故後に福島県飯舘村の除染で生じた土を農地造成に再生利用する実証事業で、環境省は6日、試験栽培を今年始めた食用作物の分析値を公表した。放射性物質濃度は国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を下回り、食用として問題はなかった。
 実証事業を進める長泥地区の協議会があり、試験栽培の進捗(しんちょく)状況を地元住民らと確認した。
 同省によると、除染土を厚さ50センチの土で覆った農地で収穫した野菜から放射性セシウムが0.1〜2.3ベクレル検出され、基準値を大きく下回った。除染土は平均2400ベクレルの放射性物質を含むが、根が除染土に届くトウモロコシでも0.2ベクレルと十分低かった。
 覆土の有無で放射性物質濃度や生育に違いが出るかどうかを確認する試験も今夏始まり、覆土しない方が生育が良いことが確認された。インゲンとキャベツを11月までに順次収穫、分析する。
 委員の鴫原新一区長は取材に「地区全体が農業で再生できればいい。食べても大丈夫との結果が出て安心した」と述べた。
 実証事業は除染土を再利用し、保管・処理量を減らすのが狙い。除染土を再生資材にする長泥地区の設備は来年3月に試運転を開始する。


2020年10月07日水曜日


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