<むすび塾>港町 津波への備え確認 住民ら模擬避難訓練も 29日に福井で開催

日本海に流れ込む九頭竜川河口部に広がる坂井市三国町南本町の街並み(福井新聞社提供)

 防災・減災キャンペーン「いのちと地域を守る」に取り組む河北新報社は29日、福井新聞社(福井市)と共催し、福井県坂井市三国町で防災ワークショップ「むすび塾」を開く。九頭竜川の河口部に位置する同町は、かつて北前船が寄港した港町。歴史ある地域で東日本大震災の被災者らと共に地震・津波への備えの大切さを確認し合う。

 福井県では1948(昭和23)年6月28日、北陸一帯を襲った福井地震により3769人が死亡、約3万5000世帯が倒壊する被害が出た。行方不明者を含む犠牲者は東日本大震災(1万8430人)、阪神大震災(6434人)に次ぐ戦後3番目の規模とされる。
 語り合いに先立ち、地元住民が参加する模擬避難訓練を行う。日本海の活断層を震源とするマグニチュード(M)7級の地震により、8メートル超の津波が襲来する想定で、九頭竜川河口付近や中心市街地の避難を検証する。
 語り合いは、坂井市三国町神明の「三国コミュニティーセンター」で開く。震災の教訓を伝える語り部として、当時、気仙沼市で消火活動に当たった元消防士、東松島市野蒜で津波にのまれて流された会社役員、同じく野蒜にあった自宅が流され祖父が犠牲になった大学生の3人が加わり、避難行動や平時の備えの重要性などを議論する。
 語り合い前日の28日夜には、語り部ら4人が震災体験の教訓などを一般市民に伝える公開講演会「被災体験を聞く会」を福井新聞社で開催する。
 河北新報社は震災の教訓伝承と防災啓発の深化を目的に、2014年から地方紙との連携によるむすび塾を各地で展開している。共催むすび塾は今回で通算15回目。福井新聞社とは初。


2019年06月03日月曜日


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