気になる症状 すっきり診断(45)AEDを正しく知ろう

イラスト・叶  悦子

◎一刻も早く救命措置を/救急科科長 久志本成樹教授

 倒れている人がいるとき、その人の心臓が止まっているかどうか分かりません。でも、反応がなく、普通の呼吸をしていなければ心臓が止まっていると判断して、勇気をもって心肺蘇生を始めることが大切です。空港、駅、スポーツクラブ、学校など、人が多く集まるところでAEDを見ることがあると思います。2004年から一般の皆さんでも使用できるようになった、突然の心停止を起こした人の命を救うことができる医療機器です。

<電流を一瞬流す>
 AEDは、Automated(自動化された) External(体外式の) Defibrillator(除細動器)の頭文字をとったもので、自動体外式除細動器といいます。胸の上に貼った電極パッドから自動的に心臓の状態を判断します。もし心室細動という不整脈(心臓が細かくけいれんしたようにふるえていて血液を送ることができない状態)を起こしている場合、電流を一瞬だけ流してショックを与え、心臓の動きを正常に戻すことができます。
 意識のない人を見たら、(1)応援を求める(2)119番(3)AEDを持ってきてもらう−ことが必要です。そして、普通の呼吸をしていなければ、直ちに胸骨圧迫を開始します。
 使用法は以下の通りです。(1)AEDが到着したらすぐに電源を入れます。音声の指示が始まります(2)ケースに入っている電極パッドを胸の右上と左下の素肌に直接貼り付けます。パッドにも貼る場所が描いてあります(3)AEDが自動的に心電図を解析し、音声で指示を出します。電気ショックが必要な場合は「電気ショックが必要です」と音声が流れ、充電が始まります。充電が終わると「ショックボタンを押してください」の音声が流れます(4)「離れて」と周りの人に注意し、誰も触れていないことを確認してからショックボタンを押します(5)電気ショック後、直ちに胸骨圧迫を再開します。反応がみられれば蘇生成功です。

<設置場所を確認>
 除細動までの時間が1分経過するごとに、生存率は約7〜10%低下します。心臓が血液を送らなくなると、3〜4分以上で脳の回復が困難になります。
 救急車の到着を待っているだけではなく、私たち一般市民が一刻も早くAEDを使用して電気ショックをできるだけ早く行うことが大切です。
 設置場所は「日本全国AEDマップ」のホームページで確認してください。地図上の位置だけではすぐに使えないので、どこにあるのかを意識をしましょう。
 また、AEDが全自動ではないことも知っておいてください。皆さんの判断でこれを生かすのです。


2019年01月11日金曜日


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