特集

<伝えたい戦争体験>出征の父 3歳で対面

佐野八勇さん

◎仙台市青葉区・旨味太助店主 佐野八勇さん(71)

 戦争を体験した2人の父がいました。実父の伊藤長吉(故人)は1943年、中国東北部へ出兵しました。44年生まれの私が初めて会ったのは3歳のころ。「あれが父さんだ」。祖父に言われて見ると、右腕をだらりと下げた男性が農道を1人で歩いてきました。
 父は戦争で右肩を銃弾で撃ち抜かれました。満足に腕を動かせませんでしたが、家族のため一日中、農作業に精を出していました。
 もう1人の父は仙台牛タンの生みの親で義父の佐野啓四郎(故人)です。義父は戦時中、昼は宮城県柴田町の火薬工場で働き、夜はおでんと焼き鳥の屋台を出し、家族を養いました。
 戦後間もなく仙台市青葉区一番町に焼き鳥屋を出店。他店に負けないよう、考案したのが牛タン焼きです。誰もがいつでも牛タン焼きを食べられる平和な世の中が続いてほしいと願っています。

【関連写真特集】<仙台空襲>焦土のまち…助け合い再生へ
https://photo.kahoku.co.jp/graph/20150702/sendaikusyu/001.html


2015年08月05日水曜日


先頭に戻る