特集

<伝えたい戦争体験>雑草食べ飢えしのぐ

福島市・中村常一さん

◎福島市・菓子店経営 中村常一さん(84)

 江戸時代末期に創業し、水あめを包んだ巻きせんべいなどを作る飯坂温泉街の菓子店に生まれましたが、終戦前後10年ほどは休業しました。原料の砂糖や小麦が手に入らず、菓子どころではありませんでした。父は徴用され、終戦前1年ほど常磐炭坑(いわき市)で働きました。
 終戦当時、私は中学1年生。何より思い出すのは食糧難です。しなびた大根のように味のないサツマイモや、道端の雑草で飢えをしのぎました。学校ではひたすら農作業と軍事教練の毎日で、勉強をした記憶はほとんどありません。
 24歳で菓子店の4代目となり、店の歴史は150年になります。東京電力福島第1原発事故の風評被害で温泉の観光客が減り、4年たっても売り上げは回復していません。国民ばかり苦労を強いられるのは戦争も原発も同じ。絶対に許してはいけないと思います。


2015年08月14日金曜日


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