特集

<伝えたい戦争体験>帰国途中 長男亡くす

仙台市泉区・柳川雅子さん

◎仙台市泉区・元教員 柳川雅子さん(91)

 旧満州(中国東北部)のハイラルで小学校の教員をしていました。男子児童が終戦1カ月前、飛行機の燃料にするシラカバの樹皮集めに、深い森へ2週間ほど行かされました。おそらく、何の役にも立たず放置されたことでしょう。戦争は本当に愚かなことです。
 8月9日にソ連軍の侵攻を受け、結婚したばかりの夫と音信不通に。長春に住んでいた母らと鎮南浦(北朝鮮)で会えたのは、終戦を迎えた15日でした。
 母や妹、弟と帰国を目指しましたが、女性と子どもの世帯は惨めでした。途中で長男を出産し、乳飲み子を抱えながら集団に置いて行かれないようひたすら歩き続けました。小さな駅に着くと安心して眠ってしまい、目を覚ますと長男が腕の中で息絶えていました。何の罪もない多くの子どもたちが命を落としました。
 帰国後、夫と奇跡的に再会することができました。


2015年08月16日日曜日


先頭に戻る