災害時に役立つ製品 仙台市が冊子で紹介

軽量化を図った「ライトセーフティーLSB−315」。足にフィットする形状も追求した
「E.P.Smobile」(下)と「E.P.SmobileMINI」
非常食米粉餅「安心君」の作り方を実演する菅原社長と啓子さん

 東日本大震災を教訓に、災害時に役立つ生活用品や食品などの開発が進んでいる。仙台市はこのほど、仙台圏などの企業が製造販売する災害関連商品を集めた冊子「防災・減災コトモノがたり」の第2弾を発行した。被災地発の多彩な商品が並ぶ冊子を基に「防災ものづくり」の最前線を紹介する。(報道部・震災取材班)

◎作業用ゴム長靴 弘進ゴム(仙台市若林区)/25%軽く履き心地快適

 震災後、被災家屋の片付けや復旧工事などで作業用長靴の需要が増した。仙台市若林区の「弘進ゴム」は、より快適な作業用靴を目指し、従来品より25%軽い「ライトセーフティーLSB−315」を開発。2017年2月に発売した。
 カップ状の鋼芯をつま先に入れて足を保護する一方、ゴムに配合する材料を工夫するなどして軽量化を図り、安全性と快適さを両立させた。
 同社SW(シューズ・ウェア)統括本部企画チーム主任吉田智樹さん(36)は「履き心地を改善することで長時間作業する人の疲労が軽減され、作業効率も上がる。ノウハウを生かし、さらなる軽量化に挑戦したい」と強調する。
 メーカー希望小売価格は5500円(税別)。ホームセンターなどで販売している。連絡先は弘進ゴム0120(689)591。

◎非常用電源装置 パルックス(仙台市若林区)/携帯40台フル充電可能

 非常用電源装置「E.P.Smobile(イーピーエス・モバイル)」は軽くて持ち運びに便利なのが特長だ。照明器具などを扱うパルックス(仙台市若林区)が16年10月から販売。重さ約11キロ。女性でも片手で持てる。
 出力400ワットで連続1時間使用可能。ノートパソコンなら5台同時に4時間使える。携帯電話は約40台をフル充電できる。
 震災直後、停電で多くの人が不自由な思いをした。「必要な時にすぐ使えることが安心につながる」と同社企画室長小松久昭さん(53)。消火器や自動体外式除細動器(AED)のように多くの人が集まる場所での活用を想定する。
 価格(税別)は80万円。小型の家庭用「E.P.SmobileMINI」は18万円。連絡先はパルックス022(238)0055。

◎即席米粉餅 菅原商店(宮城・加美)/水を入れて10分で完成

 即席米粉餅「安心君」は水さえあれば作れる非常食。米粉製造販売の菅原商店(宮城県加美町)が12年に商品化した。自治体や企業、町内会の備蓄品として活用を呼び掛ける。
 アルファ米の米粉を焙煎(ばいせん)し、砂糖と塩を加えたシンプルな中身。水90ccを袋に注ぎ、空気を入れて振る。形を整えて約10分間寝かせると、餅が出来上がる。
 震災後、沿岸部から町内に避難した被災者に米粉を使った講習会を行ったのが開発のきっかけ。2代目の菅原孝悦社長(63)と妻啓子さん(59)は「水を増やせば重湯にもなる。赤ちゃんからお年寄り、アレルギーの方も安心して食べられる」とアピールする。
 価格(税込み)は1食55グラムで270円、4食入りは840円。5年間保存できる。連絡先は菅原商店0229(63)2646。

(2018年01月11日朝刊掲載)


2019年10月15日火曜日


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