うたの泉(996)メロンパンのなかはふはふは樫の木に 凭れて遠き海を見ながら/大崎瀬都(おおさき・せつ)(1957年〜)

 メロンパンの表面はカリカリで甘く、中は「ふはふは」。独特の食感です。どこか懐かしさを感じさせ、私は大好きです。そんなメロンパンを樫(かし)の木に凭(もた)れて遠くの海を見ながら食べていると詠まれた歌。メロンパン、樫の木、海の取り合わせがユニークで詩的です。皮がカリカリで中はふわふわのメロンパンはまるで人間の心のよう。対照的に、木偏に堅と書く樫はあらがいがたい現実のことでしょう。現実の隙間に潜むノスタルジックな歌です。(本田一弘)


2019年07月20日土曜日


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