<アングル青森>漁師守る浜の伝統 佐井・福浦の歌舞伎

【見え】迫力の演技を見せる保存会の役者たち。「会員は少なくなりましたが、これからも長く続けていきたい」と保存会の田中会長=左から2人目=。住民約100人の福浦地区で、十数人の会員が存続に奮闘している
【高揚】会場の「歌舞伎の館」は住民やツアー客ら約150人の観客で満席になった。むつ市の会社員中川隆浩さん(38)は「福浦の歌舞伎は昔ながらの素朴さが感じられるところが好きです」と話した
【満悦】上演中、観客が壇上にご祝儀を持ち寄る様子は恒例。一般公募で集まった役者たち=左から1、2、4人目=にも贈られる。青森市の主婦三津谷あゆみさん(48)=左から2人目=は「客席からの励ましで上手に演じられ、楽しかった」

 まさかりの形をした青森県の下北半島。その「刃」に当たる佐井村の福浦地区で、130年前から歌舞伎が受け継がれている。演じるのは主に津軽海峡の荒海で活躍する漁師たち。
 福浦芸能保存会のメンバーと公募で集まった歌舞伎好きの人たちが10日、春祭りに合わせて特別公演を披露した。雄々しく隈(くま)取りした漁師たちが見えを切るたびに、会場からは盛大な拍手。役者と観客が一体になって楽しんだ。
 福浦の歌舞伎は県の無形民俗文化財に指定されているが、村の人口減少で地元の役者が少なくなった。
 「今は多くの方に応援してもらっている」と保存会の田中均会長(57)。海峡の街の伝統芸能は、存続を願う多くの人の支えによって守られている。
(写真部・安保孝広)


2019年04月22日月曜日


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