<とびらを開く>文化の違い学び合う 築こう技能実習生との良好な関係

ユニベール仙台工場で働く実習生。「仲間もいて仕事は楽しい」と話す
在仙台ベトナム人協会の日本語教室

 外国人労働者の受け入れを拡大した改正出入国管理法が4月1日に施行されました。新在留資格「特定技能」への移行が予想されるのが技能実習生。宮城県内にはベトナム、ネパール、ミャンマー出身者ら3600人余りがいます。働き手として期待される一方、安価な労働力と見なした違法・人権侵害行為も報じられています。実習生たちとどう良好な関係を築いていくか。現場を訪ねました。
 多賀城市にあるユニベール(石川県)の仙台工場。インテリアカーテンを製造する工場は約15年前から外国人を雇用。現在は14人のミャンマー人女性が勤務しています。
 ソーイング事業部責任者の毛利誠さんは「安い労働力という意識はない。外国人実習生は安定した働き手」と断言します。
 2017年改正の技能実習制度では、所定の試験に合格するなどした実習生に、2年間の実習期間延長が認められました。同社では3年の在留期間を終えて一時帰国する前の2人が試験に合格しました。
 2人は同業ならより待遇の良い企業も希望できましたが、引き続いての勤務を選択。現在も勤続4年目として力を発揮しています。
 同社は実習生の暮らしやすさを大切にしています。工場近くのビジネスホテルを買い上げて寮に改装。家財道具も完備しています。
 「安心して暮らし、働ける環境がなければ選んでもらえない」と毛利さん。地元の祭りに参加してもらうなど、地域との関係づくりにも心を配っています。
 日本人社員も翻訳アプリを使って実習生と話そうと努めています。毛利さんのスマートフォンには各国のソーシャルネットワークアプリが入っており、病欠の連絡から電化製品の使い方、個人的なけんかの仲裁まで舞い込むそう。「お世話する中で、互いの生活習慣や文化の違いを学び合っています」と笑います。
 一方、在仙台ベトナム人協会代表のド・バン・トゥアンさんは「日本語を身に付け、自ら声を上げる努力も必要」と言います。
 トゥアンさんは仙台市青葉区の仙台多文化共生センターを拠点に、ベトナム人向け日本語教室や国際交流を兼ねたベトナム語教室を開いています。「言葉は相手を知る第一歩。語学交流で築いた人間関係が日頃の助け合いのきっかけになれば」と願います。
 日本語教室は毎週土・日曜、ベトナム語教室は日曜開催。詳細はサイトhttps://www.sentva.com
 外国人は共に暮らす地域の一員。私たちにどんな準備ができるのか、一人一人が考えてみましょう。
(特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター 松村翔子)


2019年09月09日月曜日


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