<NPOの杜>減量目指し堆肥化推進 仙台生ごみネットの20年

(上)コンポスターに入れる腐葉土作りに取り組む住民や生ごみネットの関係者
(下)コンポスター(右)に生ごみを入れ、土と混ぜた腐葉土(木枠内)をかぶせて堆肥にしていく

 「3R」って聞いたことがありますか? 「Reduce(リデュース)」「Reuse(リユース)」「Recycle(リサイクル)」のこと。このうち、市民に身近なリデュース(ごみ削減)に取り組む「仙台生ごみリサイクルネットワーク(生ごみネット)」の活動を紹介します。
 仙台市は一般廃棄物処理基本計画で、2020年度のごみ総量を、14年度の38.6万トンから36万トンに減らす目標を立てています。「ごみ総量」と言われてもピンときませんので、1人1日当たりの家庭ごみ量に換算すると、20年度に450グラムにするという目標になります。ちなみに17年度は469グラムでした。
 ごみの総量が減れば、温室効果ガス排出量や焼却費用の削減にもつながります。
 1999年設立の生ごみネットは、生ごみの堆肥化推進を続けています。
 設立20周年。生ごみ削減はどの程度達成できたか。家庭から出るごみに占める生ごみは約3割。20年前の約4割から減少しています。
 活動の成果が出ていると言えますが、一方で、ライフスタイルの変化でプラスチックごみが増加。東日本大震災の影響などもあり、ごみの総量は高止まりしています。
 「何とかしたいと思っているのに、どうしたらいいか分からないと思っている人が多い」と、生ごみネット事務局長の徳田実さん。こうした人たちに、実際に取り組める具体的な解決策を示す必要があります。
 生ごみネットは18年度から、仙台市と共に太白区ひより台団地で実践に取り組んでいます。団地を「ごみ減量モデル地区」とし、「ごみ減量リーダー」の育成と「生ごみ堆肥化キット」の普及を進めています。
 庭のある家庭に限られますが、屋外型堆肥化容器「コンポスター」と腐葉土を使い、生ごみを堆肥にします。臭いや虫が出ないように改良した「ひより台方式」は、参加住民から「ごみが半分になった」「できた堆肥で野菜が作れる」と好評。何より「家族ぐるみでごみ減量に取り組むようになった」と意識の変化が生まれたといいます。
 しかし、市民の努力だけではごみ減量に限界があります。生ごみネットは行政や事業者とも協働し、生ごみから液肥やメタンガスを生成する「メタン発酵」の可能性も模索しています。環境先進国ドイツなどでは既に機能しており、生ごみネットは「日本でも浸透させていきたい」と考えています。
 「市民の意識変革は一気には進まない。種まきをしてもすぐに芽は出ないが、それでもコツコツと活動を続けたい。いい環境にはいい生物が育つ。ごみの問題は、いじめや社会的孤立の問題にもつながっている」
 こう話す徳田さんの言葉に「次の世代にどんな社会を引き継ぐべきなのか」という強い思いを感じました。
(宮城県サポートセンター支援事務所 真壁さおり)

仙台生ごみリサイクルネットワーク
電話090(2999)8008
ファクス022(244)2058
http://namagominet.jp/index.html


2019年10月21日月曜日


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