<サンゴ礁の生き物たち>(14)食性と餌/組み合わせを考えて

栄養素を配合して作った数種類の人工餌
解凍した冷凍餌。右がイサザアミエビ、左がブラインシュリンプ

 こんにちは。今回は海水魚の「食性」と「餌」についてお話しいたします。海水魚飼育をスタートして飼育していく上で必要な餌やり。食べるのであれば何でも与えていいものではなく、それぞれ魚の種類ごとに食性があります。食性とはその生物が普段食べているもののことをいい、魚種によって食べるものが違いますので、何を食べて生活しているのかを知る必要があります。
 食性にはいくつかあり、何でもよく食べる「雑食性」、海藻・海草・カイメン類を食べる「植物食性」、小魚など口に入る他の生物を捕食して食べる「肉食・魚食性」、海流に乗ってやってくるプランクトンを食べる「プランクトン食性」、底砂の中にいる生物を砂ごと口に含んで食べる「ベントス食性」、サンゴのポリプを食べる「ポリプ食性」、ある特定のものだけを食べる「専食性」があります。飼育したい魚、または飼育している魚の食性に合った食べ物=餌を与えていく必要があります。
 実際に自然の海中で食べていたものと同じものを与えるとなると非常に困難なため、市販されている海水魚飼育向けの餌を使用します。餌には人工的に栄養素を配合して作った「人工餌」と生きた小エビなどの微小甲殻類を急速冷凍した「冷凍餌」、生きたエビ、カニ、小魚などの「活(い)き餌」があります。
 人工餌には餌の形状が粒状のもの、薄い紙のようなフレークタイプがあり、魚の口の大きさに合わせてサイズがいくつかあります。雑食性用、植物食性用など魚の食性に合わせて作られたものや、摂食意欲の向上、病気に対する抵抗力を高めるためにニンニクエキスを配合したものなどがありますので、いくつか組み合わせて使用してもよいでしょう。
 冷凍餌は人工餌と違い、小エビなどの生物の姿・形がそのまま残っているためとても食い付きが良く、消化も良いので優れた飼料なのですが、冷凍保存しなければならない問題があります。活き餌は飼育魚にとって最も良い餌なのですが、入手性が不安定、生きたまま保管する設備が必要になるなど、いろいろと条件が付きます。飼育魚にとって何が一番良いのか考えながら与えてみましょう。
(観賞魚専門店経営・朝比奈理一)


2020年07月31日金曜日


先頭に戻る