<東北の本棚>多彩な登山コース紹介

南東北名山ガイド蔵王 河北新報出版センター

 宮城、山形両県にまたがり、南北25キロに及ぶ蔵王連峰。多彩な表情を見せる10の登山コースを選び、鮮やかな写真と地図で解説する。下界ではうかがい知れない山頂や尾根からの絶景に、未経験者も山への憧れが膨らみそうだ。
 主峰の熊野岳(上山市、1841メートル)が一番アクセスしやすい。蔵王山頂レストハウス(宮城県蔵王町)から15分ほどで火口湖の「お釜」が望めるポイントに至り、さらに30分で山頂に到着する。連峰北端に位置する雁戸山(川崎町、1484メートル)は、全般的になだらかな蔵王では珍しく急峻(きゅうしゅん)な尾根を持つ。行程は変化に富み、頂上近くに蟻(あり)の戸渡りと呼ばれる景色のいい切り立った峰筋が待ち受ける。
 冬は樹氷が魅力。蔵王ロープウェイの地蔵山頂駅(山形市)から熊野岳山頂を目指すコースは雪山入門に最適という。装備を万全にして臨めば、樹氷を眺めながらのスノーハイクが楽しめる。
 各コースの難易度と参考タイムが示されており、最長は近年復活した片道約9時間の「蔵王古道」。刈田嶺神社里宮(宮城県蔵王町)から刈田岳(同、1758メートル)山頂の奥宮を目指せば、昔の山岳信仰の一端を追体験できる。
 花の写真、温泉、飲食店情報も盛り込んだ。(ぐ)
 河北新報出版センター022(214)3811=1320円。


2020年07月26日日曜日


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