<まちかどエッセー・アサノタケフミ>家族

[アサノタケフミさん]1983年生まれ。宮城県塩釜市出身。シンガー・ソングライター、ラジオパーソナリティー。高校3年生の時、NHKのど自慢多賀城市大会で優勝したのを機に、音楽活動を本格的に開始。塩釜市のコミュニティーFMベイウェーブで月〜金曜の毎日正午から、1時間の生放送番組「ラジカルト!」を担当。

 僕のまちかどエッセーは今回で終わり。連載当初は何を書けばいいか悩んだが、書くごとに人生を振り返る良い機会になり、担当できたことに感謝している。
 振り返ってみて改めて気付いたことがあった。それは、たくさんの方に支えられ今に至っているということ。今回は一番応援してくれている僕の家族の話をしたい。
 人一倍頑張り屋で小柄な母、そっと見守ってくれている無口な祖父、弟思いの兄とその家族、そして、亡くなるその日まで僕を応援し続けてくれた祖母。僕の家族はみんな不器用だけど、人間臭くて良い味を出しているメンバーである。
 先日、ある施設へ演奏に行った時、ご一緒したマジシャンのご婦人に声を掛けられた。「もしかしてアサノさんって、はる子さんのお孫さんですか? お孫さんが音楽活動をやっていると聞いていました。私、当時お世話になったの。お会いできてうれしい」
 はる子とは、66歳でこの世を去った祖母である。世話好きで、いろいろな活動を行っていた。「その集まりには、たくさん人がいたから私のことは覚えていないかもしれないけれど、いつも優しくしてもらっていたから、心に残っていたの」と、続けて話をしてくれた。16年たった今でも、家族以外で祖母のことを覚えていてくれて、うれしかった。
 祖母は僕の一番の応援者で、亡くなるその日まで僕が出演するテレビ番組を周りの方へ伝えていてくれていた。2002年5月10日、その日オンエアされた番組を見ることなく息を引き取った。そのテレビには祖母も一緒に映っていたので、周囲から「信じられない」と連絡が来たのをはっきりと覚えている。
 一番の応援者であった祖母の分も、今は母をはじめ家族みんな、そして家族以外にも仲間と呼べる素晴らしい方々が周りにたくさんいてくれる。祖母が生きていた頃にできなかったことを、仲間のおかげで少しずつかなえていっている。これからも良いお知らせをできるように頑張るからね、ばあちゃん。(シンガー・ソングライタ−)


2018年02月19日月曜日


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