<まちかどエッセー・高橋清博>仙台を祭都SENDAIに!

[たかはし・きよひろさん]イベントプロデューサー。オフィスQ代表。祭り、ステージ、展覧会など幅広い分野で制作活動を展開。主なものに、仙台・青葉まつりすずめ踊り、定禅寺ストリートジャズフェスティバル、とっておきの音楽祭、丸森斎理幻夜、縄文人記憶の宴、エフエム仙台「飛び出せ高校生諸君!」など。1953年、宮城県柴田町生まれ。

 この連載では私の職業がイベントプロデューサーとなっていますが、自分ではお祭りプロデューサーだと思っています。私のライフワークの命題は「故郷とは何か?」です。
 私が思う祭りとイベントの違いは、イベントは、動員数や収益が多いなどの数的結果で成功、失敗等が判断され、失敗の場合は次回が開催されないなど、単発的な催しと捉えています。
 一方、祭りは、その地域に住む人々にとって必要なもの。普段の日常生活のケに対し非日常のハレの特別な日が祭り。そして祭りには必ず、さまざまな神の存在があります。自然の神、収穫の神、音楽の女神など、大いなる神が中心にあるから祭りは成立するのです。
 非日常の祭りへの参加は、自分の限界に挑戦できる機会でもあります。祭りの神に近づくには、普段の自分を超えるエネルギーが必要となります。ただ、あまり神に近づき過ぎると、命を落とす危険も隣り合わせているのです。
 日本の都市部のお祭りは、太平洋戦争によってほとんどがなくなりました。空襲でお祭りの道具も焼かれ、多くの人を失いました。戦後の日本では、各市や町、商店街が予算を付けて、官主体のお祭りを行ってきましたが、1990年代になるとバブル崩壊もあって衰退していきました。
 そんな中、仙台では、いち早く市民主体のお祭りが立ち上がりました。
 仙台・青葉まつり(85年)、SENDAI光のページェント(86年)、定禅寺ストリートジャズフェスティバル(91年)など、仙台七夕まつりを加えた仙台四大祭りのうち、三つのお祭りが80〜90年代に立ち上がり、それに続いて、とっておきの音楽祭(2001年)、仙台クラシックフェスティバル(06年)などが生まれています。
 故郷とは何か? 就職で故郷を離れてもお祭りの時は必ず帰って参加する、そんなお祭りを持つことが故郷を持つことになると信じています。世界に先駆け、仙台を1年中お祭りが行われている都市「祭都SENDAI」、世界の「故郷」にしたいと思うのです。
(イベントプロデューサー)


2018年10月29日月曜日


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