<いぎなり仙台>建物探訪してみっぺ[7]旧伊達邸鍾景閣(太白区)長さ14メートル 日本一の長押

門前には市の名木「鍾景の松」がたたずむ
約14メートルある継ぎ目のない長押

 鍾景(しょうけい)閣(仙台市太白区)は、明治時代以降に大名から伯爵となった伊達家が、第2次大戦後まで使用した純和風の邸宅。建築資材には樹齢200年以上の良質な秋田杉の正目を使う。
 入り母屋造りの重厚な表玄関を入ると、左手に畳の廊下が続く。支配人の浮津秀逸さん(55)は「約14メートルある廊下を貫く長押(なげし)は、継ぎ目のない1本物。日本一の長さと言われている」と話す。
 宴を開く72畳の大書院、主人が使う居間書院のほか、2階には客座敷の小書院があり、藩制時代の大名屋敷をほうふつさせる。1947年に昭和天皇が宿泊され、97年に上皇ご夫妻も休憩されたことがある。
 「警護する武士の詰め所を設けたり、長刀(なぎなた)を振り下ろせるように天井高を約4メートルにしたりと、常に戦に備える伊達家の精神が息づいている」(浮津さん)
 設計は、旧登米高等尋常小学校校舎(登米市)などを手掛けた山添喜三郎。移築の際に屋根裏から棟札が見つかり、判明した。
(越中谷郁子)

[旧伊達邸鍾景閣]仙台市太白区茂庭人来田西143の3。木造平屋一部2階で、延べ床面積は約700平方メートル。1905年に若林区一本杉町に建てられ、81年に現在地へ移築された。市指定有形文化財。現在は料亭として使われている。連絡先は022(245)6665。


2019年12月06日金曜日


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