<いぎなり仙台>建物探訪してみっぺ[15]魯迅の階段教室(青葉区)留学生 志新たにする場

使い込まれた木の机が魅力の階段教室。「本が置かれた席で魯迅が講義を受けた」と話す加藤准教授
元は隣に現存する校舎とつながっていた旧六号教室

 東北大片平キャンパス(仙台市青葉区)に、中国近代の文豪、魯迅(ろじん)(1881〜1936年)が学んだ旧仙台医学専門学校六号教室、通称「魯迅の階段教室」がある。
 完成後間もない1904年9月、魯迅が中国人初の留学生として医専に入学し、この教室で学んだ。1年半の仙台滞在は魯迅が医学から文学を志す転機となり、解剖学の教授藤野厳九郎との交流は、小説「藤野先生」で知られている。
 「魯迅は中央ブロック、前から3列目によく座っていた」と、東北大史料館の加藤諭准教授(41)=日本近現代史=が教えてくれた。魯迅が使った教科書の複製も置かれ、当時の学ぶ姿に触れることができる。
 中国との研究交流の進展に伴い、階段教室の見学が相次ぐ。2018年度の総見学者数は1723人と、14年度の2.4倍。芳名帳には多数の研究者が名を連ねる。東北大が優秀な中国人大学院生に贈る「藤野先生記念奨励賞」の表彰式の会場として、留学生が志を新たにする場にもなっている。
(佐藤素子)

[魯迅の階段教室]教室を含めた構内5棟は2017年、国の登録有形文化財に指定された。開館は毎週月、火、木曜の午前10時半〜正午、午後1〜4時。東北大史料館改修工事に伴い、来年3月までは事前申請なく見学できる。連絡先は東北大史料館022(217)5040。


2019年12月17日火曜日


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