仙台の市立学校15日に再開 「感染防止」「学習計画」に追われる準備、戸惑う現場

合同校長会で感染防止対策の徹底を指示する佐々木教育長=仙台市宮城野区の市教育センター

 新型コロナウイルス感染拡大が続く中、仙台市立小中高校は一部を除き15日に再開し、1週間遅れで新学期を迎える。各学校は児童生徒の感染防止対策を急ぐほか、突然の臨時休校で未履修となった学習内容を補充する準備に追われる。学校再開で、子どもに感染が広がると心配する保護者も少なくない。「混乱を招かないだろうか」と一抹の不安を抱える校長もいる。
 市教委は6日、感染が判明した外国語指導助手(ALT)が勤務する六郷中、仙台高を除く小中高186校の15日再開を発表した。
 10日の合同校長会では、佐々木洋教育長が「(教職員や児童生徒に)感染者が発生すれば、急な学校閉鎖も考えられる」と再延期の可能性に触れたが、現時点で方針は変えていない。
 各学校は新学期の準備と同時に、前年度の未履修分をどう補充するのか、学習計画の再考に追われる。
 「どの学年、学級にどれくらい未履修があるか把握した」。向陽台中(泉区)の福田元明校長は着々と進む準備状況を明かした。
 職員会議で情報共有し、早急に指導方針を固めて学校のホームページに載せ、生徒や保護者に知らせる段取り。「不安を解消するためにも、しっかりした方針が必要になる」と話す。
 学校が最も気を配るのは児童生徒の感染防止。市教委は毎朝の検温を保護者に求め、教室の換気、登下校時の手洗いやうがいを徹底するように指示を出した。
 今月開校した荒井小(若林区)の千田博史校長は「再開を楽しみに学校に来る子どももいれば、おっかなびっくり登校してくる子どももいる」と推察。児童の心に寄り添う指導を心掛けるよう教職員に促した。
 市内の感染者数は増加の一途をたどる。郡和子市長は「今が拡大防止の重要局面」として、市民に不要不急の外出自粛を求める。
 「15日の再開も急に決まった。これから、また方針が二転三転すれば学校も保護者も混乱する」。ある小学校の校長は、感染の広がりが予測できない中での再開に戸惑いを隠さない。
 わが子の感染を恐れ、学校再開後も、保護者が登校させないケースが想定されると指摘。「気持ちは分からなくもないし、否定もできない」と頭を抱える。
 「欠席中の学習内容をフォローできるように、自宅学習を支援する対応も考えなくてはいけない」。校長は異例ずくめの新学期に不安な表情を浮かべた。


2020年04月12日日曜日


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