仙台のホストクラブで東北最大のクラスター 50人感染確認

 仙台市内のホストクラブで発生した新型コロナウイルスの大規模クラスター(感染者集団)は、13日時点で男性従業員、女性利用客ら計50人の感染が確認され、東北で最大となった。陽性判明が検査を受けた人の6割強に及んでいるのが特徴。市保健所の聞き取り調査からは、店側の感染対策の不備が浮かび上がる。(報道部・伊藤卓哉)

◎発症後も出勤

 ホストクラブは青葉区国分町の「PHASE(フェーズ)」。感染状況は図の通りで、いずれも10〜30代の従業員20人と利用客ら30人の陽性が判明した。
 従業員のうち少なくとも16人は9月中旬、研修を兼ねた社員旅行で北海道に滞在した。その後、21日〜10月1日に発熱などの症状が次々と現れ、最終的に全従業員23人のうち20人の陽性が確認された。
 感染した従業員のうち12人は発症後も1〜7日間、出勤を続けた。9月28日以降、今度は利用客らに次々と症状が現れた。市保健所は「従業員は北海道で感染した疑いがある。発症後も出勤したため、店内で感染が広がった」と推測する。
 市は23日〜10月2日、店に出入りした人の名簿の提出を求め、従業員を含む96人を検査対象とした。13日までに結果が判明した75人を見ると、無症状者を含めた陽性率は66.7%となっている。

◎換気が不十分

 市の調査に対し、店側は「バックヤード(控室)で従業員がマスクを着けず会話した」と認めつつ「店内は従業員、利用客ともマスクを着用し、1メートル以上離れて接客した」と説明した。
 30分おきに窓やドアを開けて換気するなどもしていたが、実際はこれらの対策が十分に取られていなかったことが調査で判明した。飲食や喫煙、カラオケの際にマスクを外す時間があり、近距離で接待することも少なくなかったという。
 従業員は発熱時は出勤を控えるルールだったが、発熱以外の症状の場合は特に決まりがなく、体調不良でも出勤できる状況だった。郡和子市長は13日の定例記者会見で「問題があった」と対策の不備を断じた。
 13日時点で19人が検査に応じておらず、市保健所は1人ずつ電話やメールで受検を促すものの、連絡がつかない状態が続く。
 市保健所の松田敏明参事は「これ以上、感染を広げないために検査は必要だが、あくまでも任意で強制はできない。粘り強くお願いするしかない」と話す。


2020年10月14日水曜日


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