<進化の途上・新生B2仙台の1年>(上)遅れた成長/終盤自滅の試合続く

群馬に敗れた後、選手は群馬の優勝セレモニーをさまざまな思いで見つめた=13日、前橋市のヤマト市民体育館前橋

 バスケットボール男子、B2仙台は2018−19年シーズンを東地区2位で終え、B1復帰はならなかった。bjリーグ制覇の実績を持つ桶谷大新監督の下で好スタートを切ったが、中盤以降に成績が低迷してプレーオフ進出を逃した。オーナーが代わり、球団運営も大きな変革を遂げた1年を振り返る。(射浜大輔)

 試合終盤に自滅して大敗する。プレーオフ進出が消えた13日の首位群馬戦が今季の戦いぶりを象徴していた。ゲーム中に立て直しが利かない。11連勝と上り調子で迎えた大一番だったが、今季の悪い頃のような戦いぶりだった。
 1点差に迫った第4クオーターに崩れた。ターンオーバーを繰り返し、守備の連係もずれた。あっという間に16点差をつけられ終戦。ベテランの安部は「我慢し切れなかったのが今の自分たちの力。ブースターの夢をかなえられず申し訳ない」と肩を落とした。選手たちは群馬の優勝セレモニーをぼうぜんと眺めるしかなかった。

<月野と二人三脚>
 オーナーが代わり、新体制で臨んだシーズン。B1復帰を目指し、bj琉球をリーグ優勝に導いた桶谷監督を招請。堅守のバスケを掲げてチームは始動した。
 監督自身が「通訳のような存在」と語るまな弟子のガード月野の獲得にも成功。プレシーズンマッチの東北アーリー杯は、B1秋田を破り初優勝を飾る。規律を重視する桶谷監督と、その言葉をコートで体現する主将月野の二人三脚が機能した。開幕10戦は8勝2敗。完璧なスタートダッシュを切った。
 潮目が変わったのは、月野のけがだ。
 昨年11月10日の奈良戦だった。右足首を痛めて戦列を離れる。2試合の欠場で復帰したが、その後のプレーは精彩を欠く。12月は苦戦を強いられた。西地区上位の島根、熊本相手に相次いで2連敗。東地区のライバル茨城との直接対決は星を分け、12月は4勝5敗で負け越した。

<自ら修正できず>
 試合後半に崩れることが多かったのには理由がある。
 Bリーグの試合は前半ベンチ前のゴールを守るために監督の指示が通りやすい。エンドが変わる後半は相手ベンチ前の時間帯が多くなり、声が届きにくい。
 「そうなると修正がままならない」。誰よりも桶谷監督がもどかしさを感じていた。指示された動きはできても、一度行き詰まると自ら修正ができない。群馬は11月中旬から15連勝で首位に躍り出ている。成長で後れを取っていた。
 仙台はシーズン最終盤に11連勝したが、時既に遅し。群馬の逃げ切りを許した。「2カ月早くこの状態になっていたら」。桶谷監督は師走の失速を今でも悔やんでいる。


2019年04月23日火曜日


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