<Eカルテ>佐々木信行/松井不調 原因究明を

 東北楽天の戦いぶりについて、今季は元ロッテ捕手の佐々木信行さん、元東北楽天投手の山村宏樹さんに随時、解説してもらいます。

 東北楽天は開幕から21試合を終え、6勝14敗1分けでパ・リーグ最下位と低迷している。最も気になるのが救援陣だ。高梨、福山、ハーマン、松井の勝ちパターンの投手がそろって本調子ではなく、勝っている展開や競り合った試合を落とすケースが目立った。
 短期的な解決策としては、則本や岸ら先発陣が安定しているので、球数やイニング数にとらわれず、できるだけ長く投げてもらう。その中で救援陣の復調を待つことだろう。

<代役は藤平が最適>
 救援陣でポイントとなるのが松井だ。8試合に登板し2セーブ、防御率7.88(23日現在)と内容が悪い。不調の原因が投げ方なのか、疲労なのか突き止めないといけない。時間が必要なら、2軍でじっくり調整することを考えてもいい。
 松井が不在になった場合、代役には藤平が最適だろう。抑えの条件は三振が取れること。藤平の球威、変化球の切れなら、十分役割を果たせる。1点リードして終盤に入れば逃げ切れるという形ができれば、チームは落ち着く。その安心感によって安定した試合運びができるようになり、連勝も生まれる。
 もちろん、打線の元気のなさも課題だ。チーム打率はリーグ最低の2割2分2厘(23日現在)。なかなか得点できず、打順を頻繁に入れ替えるなど首脳陣は苦労していると思う。こういう時は、昨季のいい形の打線に戻ることも必要ではないだろうか。

<打線の固定も大事>
 昨季は上位打線に茂木、ペゲーロ、ウィーラー、アマダーが座り、相手チームに嫌がられた。たとえ不調でも、この4人が打線に並んでいると、投手にはかなりのプレッシャーとなり、四球やミスを誘い大量得点につながる可能性がある。逆に、実績がない打者を中軸に置いても、相手はそれほど苦にならない。
 今は負けが込んでいるので、現状を打破しようと選手を入れ替えたり、打線を日替わりにしたりしているが、相手にプレッシャーがかかっていないように感じる。我慢して打線を固定することも大事ではないか。
 戦術面ではバスターなど機動力を使った奇襲的な作戦や、1死からでも犠打を使って好調な打者の前で好機を広げるなどして、とにかく1点をもぎ取っていくことが必要だ。
 シーズンはまだ始まったばかりで、こういう時期もある。プレーする選手や首脳陣には多少の焦りはあるだろうが、悪い時ほど我慢することが大切だ。打線や勝利の方程式を担う救援陣を早く確立し、チームに落ち着きを取り戻してほしい。

[ささき・のぶゆき]プロ野球解説者、東北工大野球部ヘッドコーチ。登米市出身。宮城・佐沼高から72年にドラフト10位でロッテに捕手として入団。82年に現役引退し、ロッテの1軍バッテリーコーチ、2軍監督などを歴任した。64歳。


2018年04月24日火曜日


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