<主砲の一ゲキ 山崎武司>真の強さへ/「顔」となる4番欲しい

 開幕幕前のパ・リーグの順位予想で東北楽天を4位にしていたので、12勝6敗1分けの首位(21日現在)は期待以上だ。
 好調の一番の要因は先発投手陣の頑張りだ。看板投手の則本昂、岸を欠く中、春季キャンプで不安だった美馬が安定感を取り戻し、普通なら先発の4、5番手になる辛島、福井が踏ん張っている。安楽も何とかゲームをつくっている。
 いくら救援陣が良くても、試合の序盤で失点し出はなをくじかれたら勝つ確率は低くなる。先発陣が耐えていることが好スタートにつながっている。
 むしろ、ちょっと心配なのがハーマン。直球に本来の球威がなく、その分力を入れようとし過ぎて体の開きが早くなり、バランス良く投げられていない。制球もばらつきがあり、カウントを悪くして置きにいった球を打たれている。このまま上位をキープするには勝ちパターンのハーマンの復調は必要だろう。
 打線は昨季よりもいい。ただ浅村に関しては本来の力の6割くらいしか出ていない。昨季新人王の田中にしてもそんなに調子がいいとは思えない。それでも打線がつながっているのは、絶不調の打者がなく、満遍なく力を出せているからだ。
 打線で一つだけ気になるのが4番だ。開幕から担っている島内がいいとか悪いとかではなく、チームの顔となる選手がいない。野村克也元監督はチームの中心となるエースと4番の顔を重視していた。長年4番を務めた身から言えば、プロの4番の責任と重圧は相当で、だからこそ高い給料をもらっていた。
 確かに島内は頑張っているし、今の成績に何の文句もない。しかし「つなぎの4番」では真に強いチームとはならず黄金時代も来ない。今の打線を見れば、4番ウィーラー、5番島内にしてもいいと思う。
 開幕からの各チームを見るとオリックス、ロッテはだいたい予想通り。西武は投手陣が苦しく、日本ハムは戦力が意外と薄い。ソフトバンクは主力にけが人が出ている。みんな万全の状態とは言えない。
 こういう時こそたくさん勝って、貯金をいかにつくれるかが大事になる。東北楽天はこれから岸が戻り、オールスター後の後半戦からは先発陣に則本昂が加わるかもしれない。先発陣がそろうまでは救援陣をうまくやりくりしながら、このままAクラスに食らい付いていってほしい。(元東北楽天選手)


2019年04月23日火曜日


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