夏の甲子園中止 「3年生に花道を」東北の選手ら新たな目標探る

今夏の甲子園大会の中止が決まり、練習後のミーティングで選手たちに語り掛ける八戸学院光星の仲井監督=20日午後6時すぎ、八戸市

 春に続く決定に失意が広がった。新型コロナウイルスの感染拡大で全国高校野球選手権大会(8月、甲子園球場)の中止が正式に決まった20日、東北の強豪校の選手や指導者らは必死に現実を受け止めた。

 昨夏8強入りした八戸学院光星(青森)は、この日も通常の練習を実施。仲井宗基監督(50)は練習後のミーティングで「甲子園に向けて、いろいろなことを犠牲にしてきただけに残念だ。新しい目標を見つけ、引退まで一緒に戦いたい」と呼び掛けた。
 中沢英明主将(3年)は「今年は(昨年以上に)勝てる自信があった。新しい道へ切り替えて頑張りたい」と気丈に語った。
 新型コロナの感染者が確認されていない岩手県で、昨秋の県大会を制した盛岡大付の関口清治監督(42)は「非常に残念」と語りながらも「(感染で)厳しい状況の地域もあり、自分たちは野球ができるだけで幸せだ」と中止決定に理解を示す。
 各県の高野連は夏の地方大会の独自開催を検討している。小林武都(たける)主将(3年)は「大会があれば優勝を目指し、笑って終わりたい」と決意を新たにした。
 諦め切れぬ思いもある。昨年まで13年連続出場した聖光学院(福島)の斎藤智也監督(56)は「甲子園は選手にとって命を懸けた目標。世論の批判を浴びるのは承知の上で開催し、前例をつくってほしいと願っていた」と明かす。
 春の選抜大会に21世紀枠で選ばれていた磐城(福島)の渡辺純監督(38)は「これで終わりではあまりにも酷。3年生に花道をつくってあげてほしい」と望む。
 2003年夏の甲子園大会でダルビッシュ有投手(現米大リーグ、カブス)を擁して準優勝した東北(宮城)の富沢清徳監督(53)は「3年生が区切りを付けられるよう、どんな形でも最後に試合をやらせてあげたい」と願った。


2020年05月21日木曜日


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