聖火ランナーらのモチベ維持に腐心 宮城県、五輪延期

五輪の開催延期で、保管されたままになっている缶バッジ。来夏の開催を信じ、担当職員は地道な作業を続ける=宮城県庁

 新型コロナウイルスの感染拡大による東京五輪の1年延期で、宮城県がボランティアや聖火ランナーをつなぎ留めようと躍起になっている。外出自粛や催しの中止で五輪の機運はしぼみ、ボランティアからは辞退の申し出も。新型コロナの対応に駆り出された担当職員は事態の好転を願う。

 「チーム宮城 笑顔を世界へ伝えよう」。五輪への意気込みを記した赤、黄、ピンクの缶バッジ計約2500個が、段ボール3箱に保管されたままになっている。
 都市ボランティア約1700人を対象にした4月下旬の研修会で配り、大会中に身に着けてもらうはずだった。今秋に仕切り直す研修会で配布する予定だが、県五輪・パラリンピック大会推進課の担当者は「日の目を見ないなんてことにならなければいいが」と先行きを懸念する。
 3月の延期決定以降、既に十数人から辞退の連絡があった。来夏でもボランティアが可能かどうか、県は5月中に郵送やメールで全員に最終確認する。同課は「ボランティアとの結び付きをより強める方法を考えたい」として、引き続き協力を呼び掛ける。
 聖火ランナーのモチベーション維持にも気を配る。県実行委員会枠の走者は65人と10人一組のグループランナー。年齢は10代前半から80代後半まで幅広い。
 PRの一環として、県は聖火ランナーの意気込みや近況を取材し、ホームページに順次掲載する。大会開幕1年前の7月までに全走者を紹介する予定だ。
 同課は本年度、約20人体制でスタートしたが、新型コロナの対応で多忙な保健福祉部に5人が応援に派遣された。限られた人数でどのように効果的な運営を図るのか頭を悩ませる。
 新型コロナの終息後、県は東京五輪のサッカー会場となる宮城スタジアム(利府町)で、開催への機運を再び盛り上げるイベントを企画したい考えだ。
 大山明美五輪・パラリンピック推進局長は「大会が来夏に実施される前提で今できる準備を進める。聖火ランナー、ボランティアの思いをつなぐことはわれわれに課された重要な仕事」と話す。


2020年05月13日水曜日


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