<ベガルタ>「キン」再始動、地域に恩返し 元選手の菅井さん職員に転身、PRや被災地訪問も

仙台市内の商店街を回り、商店主らにクラブのポスターを手渡す菅井さん(右)

 サッカーJ1仙台の選手として16年間活躍し、昨季限りで引退した菅井直樹さん(34)がチームを運営するベガルタ仙台(仙台市)の職員に転身した。宮城県内でクラブをPRするのが主な仕事で、東日本大震災の被災地訪問など地域貢献活動にも積極的に取り組む。「ベガルタの名をもっと多くの方に知ってほしい」。ピッチに代わり、ホームタウンを縦横無尽に駆け回る日々を送る。
 「よろしくお願いします」。13日、仙台市中心部のクリスロード商店街。ジャージー姿の菅井さんは買い物客の間を縫うように商店を回り、クラブのポスターなどを店主らに手渡した。
 元々シャイな性格。「すぐには慣れない。もっとコミュニケーションが取れるように頑張りたい」と気持ちを奮い立たせる。
 菅井さんは仙台の象徴的な選手だった。2003年に山形中央高から加入し、主に右サイドバックとしてJ1、J2通算で389試合に出場して40得点。最終ラインからゴール前に攻め上がって得点を決める姿は、サポーターからは「何でそこにいるんだゴール」と呼ばれた。同姓の女優で昨年8月に死去した菅井きんさんにちなみ、「キン」の愛称で親しまれた。
 昨季限りで引退を決意し、次に進む道を考えた際に「ベガルタの力になりたい」との思いが湧いた。選手とは別の形でクラブに残って貢献することにした。
 新たな肩書は地域連携課スタッフ。今月2日に宮城県七ケ宿町で雪かきイベント、11日は同県南三陸町で子どもたちのサッカー教室といった復興支援活動に参加した。「やりがいも楽しみも不安もあるが、前向きに捉えたい」と初々しい。
 活動を支えるのは復興への強い願い。選手時代に震災を経験した。「それぞれが抱える震災への思いを大事にしたい。復興の助けになるのならどんどん発信していく」。現役時代と同様、積極的に前に進む姿勢を見せた。


2019年02月17日日曜日


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