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<集会所整備>住民「選択させて」 陸前高田市「防集」に難色、補助制度利用促す

 東日本大震災の防災集団移転促進事業(防集)を活用した集会所の整備に、陸前高田市が難色を示している。防集で整備すれば地元負担は実質ゼロだが、これでは市内の公平性を確保できないという。代わりに市が用意した補助制度には地元負担があり、集団移転地区から「住民に選択させてほしい」との声が上がっている。

 田谷地区集団移転協議会が防集の活用を見込んで要望していた集会所建設は昨年12月、市に一蹴された。市内では26カ所が集団移転を選択したが、防集で整備された集会所は一つもない。
 代わりに市は、震災後に新設した自治会館整備事業の補助制度を促す。最大1000万円を補助し、被災施設の再建のほか、地区世帯の増加に応じた増築などにも幅広く対応できる。
 地区住民が事業費の一部を負担しなければならないが、市復興局は「集団移転以外で自宅を再建している市民らもいる。市内全域で同じ制度を適用したい」と説明する。
 集会所整備に防集を活用するかどうかは、被災各地でさまざまだ。宮城県女川町の離半島部で集団移転した14カ所は、全て集会所整備に防集を活用した。自治体が整備する災害公営住宅にあらかじめ集会施設が付属されているケースもある。
 田谷地区集団移転協議会によると、市の補助制度で集会施設を建てた場合の地元負担(試算)は、1世帯当たり約30万円。協議会長の佐藤武さん(74)は「自宅を再建しなければならない世帯には重い負担だ」と訴える。


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2018年02月15日木曜日


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