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<里浜写景>厳冬の漁タラに無事を託す 掛魚まつり(秋田県にかほ市)

1匹10数キロの巨大なマダラは、小さな子どもと変わらないほどの頭の大きさ。まつりの直前に豊漁に恵まれ、申し分のないタラを奉納することができた
掛魚まつり=秋田県にかほ市

 日本海を望む真冬の漁師町で、笛や太鼓を響かせながら行列が練り歩く。にぎやかに大人も子どもも付いて回るが、主役を張るのは竹の棒につり提げられたマダラ。
 秋田県にかほ市金浦(このうら)の「掛魚(かけよ)まつり」は、300年も続く立春の習わし。地元の漁師が水揚げした特上のタラが、漁港から約2キロの金浦山神社に供えられる。
 タラ漁のシーズンは1月から2月。日本海が大荒れになることも珍しくなく、漁は危険と隣り合わせ。
 「この冬は大しけの日が多い。いつの年にも増して安全と豊漁をお願いしましたよ」と金浦の漁師池田雅貴さん(37)。
 小さい時から、掛魚まつりでタラを担ぐ父親の後ろ姿を見てきたという池田さん。厳しい冬の漁の無事を祈る気持ちは、昔も今も変わらない。見事なタラに託して、その思いを受け継いできた。
文と写真 写真部・安保孝広

[メモ]「金浦のマダラは味が自慢」と、掛魚まつり実行委員長を務める渡部幸徳さん(69)。付近の日本海は栄養が豊富で、タラの餌に恵まれているという。参加者や観光客に温まってもらおうと、まつりではみそ仕立てのタラ汁などが振る舞われた。


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2018年02月18日日曜日


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