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<岩手・大槌旧庁舎>町長、解体方針を堅持 町民に説明 

町民の質問を受ける平野町長(左奥)

 東本大震災の津波で当時の町長と職員計40人が犠牲になった岩手県大槌町の旧役場庁舎について、町は17日、解体方針に関する説明会を開いた。保存を求める声もあったが、平野公三町長は「見ることで耐え難い思いをする人に寄り添いたい」と述べ、解体関連予算案を3月定例町議会に提出する考えを重ねて示した。
 説明会には町内外から約100人が参加。祝田栄一さん(67)は、震災対応の再検証が不十分だとした上で「震災前、過去の津波を伝える石碑を誰も気に留めていなかった。子孫が再び被害に遭ったらわれわれの責任だ」と保存を訴えた。
 夫や姉を津波で亡くした佐藤直子さん(69)は「役場がもっと危機感を持っていれば多くの命を救えたはず。その象徴の旧庁舎が残ることは悲しい」と解体を主張した。
 藤原ミネ子さん(80)は沖縄戦の洞窟を訪れた体験に触れ「散乱した兵士の飯ごうや靴を見て、私たちには伝えるという大事な役割があると知った。町長の優しい気持ちは分かるが、もう少し考える時間があってもいい」と問い掛けた。
 平野町長は「7年近く悲しんできた人にこれ以上、我慢してくれとは言えない」と強調。つらいと感じる人の数や保存費用の問題ではないとも言及した。


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2018年02月18日日曜日


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