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クマの生態 撮り続け20年 秋田の写真家「秋田市にはクマがいる。」出版

写真集「秋田市にはクマがいる。」を手にする加藤さん

 秋田市のアマチュア写真家加藤明見さん(69)が、写真集「秋田市にはクマがいる。」(無明舎出版)を出版した。同市の太平山(1170メートル)を中心に、ツキノワグマを20年以上撮影してきた。「普段は見ることのできないクマの素顔を知ってほしい」と思いを語る。
 2009〜17年に撮影した中から厳選し、約80点を収録した。木の上で眠る子グマ、雪の下からドングリを探す親子の様子などクマの生態や日常を伝える。
 秋田県美郷町出身の加藤さんは、働き始めた1968年に一眼レフカメラを購入。休日を利用して写真を撮り始めた。主なテーマは自然と人の関わり。青森県津軽地方の人々の生活を追い掛けたほか、男鹿市の番屋に泊まり込み、ハタハタ漁に密着したこともある。
 クマを初めて撮影したのは96年。暗い森の中で、木から下りてくるクマを見掛けた。ようやく出合えたうれしさよりも恐怖が勝り、家に帰るまで震えが止まらなかったという。定年退職した09年に本格的に撮影を始め、昨年は100日撮影に出掛けた。主に70〜200ミリの中望遠レンズで、数十メートルの距離から撮影する。
 最近はクマが人を襲う事故が相次ぐ。加藤さんは「10年前と比べても、クマに遭遇する頻度は2、3倍に増えた」と語る。木材需要の減少など人の生活スタイルの変化で手付かずの里山が増え、クマがすみやすい環境が民家近くまで広がっていると指摘する。
 でも、加藤さんは「クマは凶暴で恐ろしいだけではない」と強調する。「人を怖がらないクマがいるのは事実だが、撮影で出合ったクマのほとんどは臆病で人を遠ざける。事故を未然に防ぐには、性別や年齢、生息場所によって性格が異なるクマの生態をよく知ることが大切だ」と訴える。
 写真集はA5判、85ページ。税込み1620円。インターネットでも購入できる。連絡先は無明舎出版018(832)5680。


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2018年02月22日木曜日


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