広域のニュース

<強制不妊手術>全国3地裁で提訴へ 宮城の70代女性が意向

 旧優生保護法下で遺伝性疾患や精神障害などを理由に強制不妊・避妊手術が繰り返された問題で、支援弁護団が札幌、仙台、東京の3地裁で同時期の提訴を検討していることが21日、分かった。各地の弁護士会などによる被害相談会に複数の証言が寄せられており、提訴の動きが全国に拡大する可能性がある。

 強制手術を巡り、宮城県内の60代女性が1月、全国初の国家賠償請求訴訟を仙台地裁に起こした。仙台弁護団によると、1963年ごろに仙台市内の県立病院(廃院)で不妊手術を受けた県内の70代女性が、新たに同地裁に提訴する意向を固めた。
 女性は手術理由などを記した県の優生保護台帳に記録が存在しないとされたため、1月の提訴への参加を見送った。今月19日に村井嘉浩知事が「公式資料がなくとも女性が当時、法律下で手術を受けた事実は認める」との考えを表明したことを受け、提訴が可能と判断した。
 支援弁護団によると、宮城県内で手術を受けたとされる東京都の70代男性と、20歳ごろに精神障害を理由に手術を受けたとみられる札幌市の70代男性も近く県や道に優生保護台帳を開示請求し、現存が確認されれば提訴する方針。訴訟は居住地の東京、札幌各地裁に提起する見通し。
 1948年施行の旧優生保護法は、遺伝性疾患や精神障害のある人の生殖機能を不能にする強制手術を認めた。母体保護法に改定された96年までに全国で約1万6500人、宮城県では少なくとも859人が手術を強制されたとみられる。
 仙台弁護団は60代女性の訴訟で、手術は個人の尊厳を保障する憲法に違反するにもかかわらず、政府と国会が救済措置を怠ったと主張している。


関連ページ: 広域 社会

2018年02月22日木曜日


先頭に戻る