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東北の新規上場企業、過去3年ゼロ 東証が支援強化へ

七十七銀と東北大、東証が開いたセミナーで上場のメリットを説明する辻社長

 東北の上場企業が年々減少している。共同持ち株会社設立に伴う上場を除けば2015年以降、3年にわたり新規の上場はゼロ。成長を目指し上場を視野に入れる地元企業の一方、慎重な姿勢を示す企業も少なくない。東京証券取引所(東京)などは新規上場の機運醸成のため、企業に対する支援を強化する考えだ。

 東北の上場企業数の推移はグラフ、12年以降の新規上場は表の通り。
 12年は3年ぶりに新規上場があり、13、14年も1社ずつ上場したが、その後が続いていない。親会社の完全子会社化や不適切な会計処理による上場廃止で、06年の68社をピークに減少の一途をたどっている。
 全国では17年、前年比10社増の96社が上場した。新規上場は東京に本社を置く企業が多く、北海道や中国地方の企業もあるが、東北は低調だ。
 東証の担当者は「上場した企業が身近に少ないことから情報が少なく、企業成長のための選択肢になりにくいのではないか」と分析する。
 東北での上場を促そうと東証と七十七銀行、東北大は昨年11月、連携協定を締結。今月7日には、ベンチャー企業の代表や起業を目指す学生らを対象にセミナーを仙台市内で開いた。
 昨年上場した自動家計簿アプリ提供のマネーフォワード(東京)の辻庸介社長が講演し「上場によって社会的信用力が高まった。安心して取引してもらえるようになった」と強調。東証上場推進部の宇寿山図南課長は「社内管理体制の強化や社員の士気向上にもメリットがある」と説明した。
 その一方で東北の企業の捉え方はさまざまだ。電子部品製造業や金融ベンチャーが意欲を示す一方、「短期的な業績を上げ続けなければならないプレッシャーを感じなくて済む」(大山晃弘アイリスオーヤマ取締役)と非上場のメリットを説く企業もある。
 ファンドを通じて資本性資金を供給する七十七キャピタル(仙台市)の北浦聡社長は「投資先の中には成長の手段として上場を目指している企業もあり、情報提供などを通じて応援したい」と話した。


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2018年02月24日土曜日


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