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<里浜写景>威風凜々 被災地の空を巡る オオワシ(気仙沼湾)

北西からの季節風を操って、悠然と三陸の空を巡るオオワシ。その姿はまさに空の王者。めったに出合わないせいか、カモメ(右下)もびっくりした様子だった
湾上空を舞うオオワシ

 晴れ渡った気仙沼湾に冷たい冬の風が吹き始めた。波間で揺れていたカモメが妙に落ち着かなくなったと思ったら、凜然(りんぜん)とオオワシが姿を現した。しかもカップルで。
 翼を広げると楽に2メートルを超える。大きさよりも、重量感たっぷりの分厚い翼に驚いた。国の天然記念物のオオワシは越冬のために渡ってくるが、めったにお目にかかれない。
 「観光ボランティアガイド気仙沼」の武山皓吉(こうきち)さん(78)は一度だけ、東日本大震災前に魚市場から見たという。「巨大な“塊”が空を飛んでいるようで、ものすごい迫力だった」
 遠目にも存在感に圧倒される。離島の大島と本土を結ぶ「気仙沼大島大橋」の上空を経由しながら、湾全体を飛び回った。
 東日本大震災から間もなく7年。ふと、頭をよぎった。オオワシは大空と海原の間で折々に、あの日からの復興の様子を見守っているのでは、と。
文と写真 写真部・長南康一

[メモ]オオワシはロシアから国内に渡るが、ほとんどは北海道に飛来し、三陸沿岸はごく少数。頭から尾までは約1メートルだが、翼を広げると幅は2.4メートルにもなる。気仙沼辺りのオオワシは魚や海鳥を捕食する。例年12月に飛来し、3月下旬にロシアに戻る。


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2018年02月25日日曜日


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