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震災つらい記憶も後世に 亘理の中学生らフォーラム 津波の恐怖語る

発表のため演台に立つ塚辺さん(左)と森さん

 東日本大震災の記憶を伝えようと、宮城県亘理町と町自主防災会連絡協議会は17日、「わたり防災フォーラム2018」を町中央公民館で開いた。約200人の参加者は中学生ら住民の発表やパネル討論を通じ、震災の経験を次世代や災害を経験していない地域に語り継ぐ重要性を確認した。
 震災で大きな被害があった同町荒浜地区の荒浜中2年塚辺啓冴(けいご)さん(14)、森彩乃さん(14)らが事例を発表した。震災当時、荒浜小1年だった塚辺さんは「避難した学校の屋上で津波が迫ってくるのを感じた時、死にたくない、まだ生きていたいと強く思った」と記憶をたどった。
 二人は研修会で、大人の被災体験を聞いた時の感想を報告。その上で、森さんは「忘れたいという記憶も、大切な記憶に変わっていくのだと思った」と語り、塚辺さんも「震災はつらいことだが、これから生まれてくる人にも知ってもらいたい」と述べた。
 特別講演では東北大災害科学国際研究所の今村文彦所長が、生活に溶け込んだ形の伝承と、相手を意識して経験を語ることの有用性を強調した。地元消防団や自治会関係者らによるパネル討論もあり、コーディネーターを務めた今村所長が「震災の経験を次世代や他地域へどう伝えていくのか。フォーラムが、話し合うためのきっかけになったと思う」と締めくくった。


2018年02月25日日曜日


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