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<震災7年>震災関連文書 保存、選別基準課題に

女川町は歴史的公文書を選ぶ基準を定め一部で引き継ぎを始めた=町役場
仙台市が作成した震災関連文書。庁内で活用後、歴史的公文書として選別される可能性がある

 河北新報社が東日本大震災の震災関連文書を巡り実施したアンケートでは、被災した沿岸市町村の多くは重要な文書を保存・公開する必要性を認める一方、職員や書庫の確保、選別基準の作り方を課題に挙げた。
 石巻市は震災後の手書き文書や紙資料の一部をデジタル化した。「震災関連文書は災害対策や後世に伝える資料として重要だが、全て保管するのは難しい」と明かす。
 宮古市、岩手県山田町はそれぞれ歴史的公文書の選別について「価値の定義付けが難しい」「具体的にどのようなものを示すのか判断することが課題」と回答した。
 東松島、名取両市は歴史的公文書の保存公開に向けて「文書管理規程の改正などを検討中」と説明した。
 震災関連文書を残す取り組みは、1995年の阪神大震災から本格化した。神戸市は全量保存した文書を外郭団体の神戸都市問題研究所に委託して2010年から整理を開始。15年、情報公開窓口で目録と文書の開示を始めた。写真、ビデオテープなどを含め約1万7000点を見られる。
 新潟県長岡市は図書館を拠点とし、04年の新潟中越地震に関する文書を集めている。
 神戸大の奥村弘教授(歴史資料学)は「行政職員が書き残したメモ類も含め公的な記録であり、住民の意見も取り入れて保存するのが望ましい。東日本大震災の沿岸市町村を国や県、内陸の市町村はぜひ支援してほしい」と呼び掛ける。


2018年02月25日日曜日


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