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<再生の針路>観光復興へ節目の年に 宮城県松島町・桜井公一町長

日本三景の玄関口としてバリアフリー化が課題のJR松島海岸駅

◎震災7年 被災地の首長に聞く(5)

 −日本三景・松島を抱える。観光復興はどの程度まで進んだか。

<外国人の来訪増>
 「町を訪れた訪日外国人旅行者(インバウンド)は2016年度、1万1758人で過去最多だった。17年度は既に3万人を上回っており、3月末までに3万5000人に達する勢いだ。仙台空港の台北線が毎日運航され、台湾からの客が目立って増えた」
 「昨年1月に始まった仙台空港と日本三景の松島、世界遺産の平泉を結ぶバスの利用者は繁忙期、月1000人を超えており、2次交通として観光客に認識されつつある」

 −JR仙石線松島海岸駅の改修を最優先課題に挙げてきた。
 「町長就任後、駅のバリアフリー化をJRや国に要望してきた。県が新年度予算案に工事費の助成を盛り込み、バックアップしてくれることになった。町も負担する方針だ」
 「駅は1927年の開業で、ホームへの乗降は階段しかなく、車椅子を使う人から『いつになったら直るのか』と度々指摘されてきた。町にとっての長年の懸案がようやく動きだす。玄関口が整えば、観光への波及効果は大きい」
 −観光拠点だったマリンピア松島水族館が閉館して間もなく3年になる。

<駅リニューアル>
 「用地を所有する県が、県内企業の提案した集客・体験型施設の整備案を採用し、20年春の開業を目指して事業が進んでいる。松島海岸駅の近くに立地しており、観光客の導線をどう確保するかなど一帯の総合的なイメージを県やJRと話し合いたい」

 −6月には国宝の瑞巌寺が『平成の大修理』を終え、落慶法要を営む。
 「町にとっても大きなイベントで、記念行事を支援していきたい。松島海岸駅のリニューアル、水族館跡地活用の各事業もスタートする今年は、松島の観光復興の方向性が定まる節目の年になる」

 −ハード面の復興事業の進展はどうか。
 「復興関連の46事業のうち23事業が本年度末で終了する。残っている主な事業は避難道路や排水施設の整備などだ。用地買収の難しさもあって遅れている面があるが、復興期間中に全て完了させるため、新年度は力を入れたい」

 −町は今年、町制施行90年を迎える。
 「あえて大きな行事は企画しないつもりだ。復興を全て成し遂げた時に、震災でお世話になった人たちを招き、生まれ変わった街の様子を見てもらいたい」(聞き手は塩釜支局・山野公寛)


2018年02月27日火曜日


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