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<震災7年>被災地首長アンケート 復興理念「見えず」70%

 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の計42市町村長に河北新報社が行ったアンケートでは、2020年の東京五輪を「復興五輪」と位置付けた理念について、理解を示す首長が前年の調査より増えたが、依然70%が判断に迷うなど理解が進んでいない実態が明らかになった。
 理念が明確かどうか尋ねた結果はグラフ(左)の通り。前年調査で2人だった「明確だ」は10人に増えた。「どちらとも言えない」27人(前年調査30人)、「明確ではない」3人(同9人)は計30人(同39人)で、全体の71.4%(同92.9%)を占めた。
 五輪が復興に「役立つ」かどうかの設問の回答はグラフ(右)の通り。「役立つ」が20人(同13人)、「どちらとも言えない」20人(同22人)と同数となり、期待と不安が二分する結果となった。「役立たない」はゼロ(同1人)だった。
 内閣府が昨年9月、被災自治体向けに「復興『ありがとう』ホストタウン」事業を打ち出し、被災地の参画を促した。これを受け五輪を復興に生かそうと考える首長は増えたが、「オール被災地」で取り組む態勢には至っていない。
 自由記述では、五輪が復興に役立つか「どちらとも言えない」と回答した宮城県南三陸町の佐藤仁町長が「復興が急がれる中、被災自治体にどのような役割が求められているのかが分からない」と困惑する。
 「役立つ」と答えた釜石市の野田武則市長は「復興工事で人材、資材不足などが懸念される」とする一方、「世界中からの支援への感謝を表明する場にし、被災地の復興・地域の創生へつながることを目指すべきだ」と指摘した。
 仙台市の郡和子市長も「役立つ」とした上で、「ただし、各関係機関が国内外への復興情報の発信や被災地への訪日外国人旅行者(インバウンド)などにつながるよう取り組むことが必要だ」と条件を付けた。


2018年03月01日木曜日


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