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<17年度産米・食味ランキング>岩手特A銘柄ゼロに 宮城ひとめぼれ奪還 明暗分かれる

 日本穀物検定協会が28日に発表した2017年産米の食味ランキングで、東北各県の明暗が分かれた。宮城はひとめぼれが「特A」に復帰。岩手は期待の二つの新品種が「A」と評価され、関係者は肩を落とした。山形は主力品種が前回に続いてAにとどまった。

<天候不順影響>
 岩手産は、絶対の自信を持って昨秋市場に送り出した最高級品種「金色(こんじき)の風」とブランド米「銀河のしずく」が共にA。狙った特Aを逃し、関係者に動揺が広がった。
 金色の風の市場投入に合わせて県は、17年度予算に「日本一の美味(おい)しいお米の国づくり推進事業費」7940万円を計上。力を入れたCM放映などが実らず衝撃は大きい。
 これまで通算22回、特Aを獲得した県南産ひとめぼれも今回はAに評価を下げた。冷害で食味試験を実施できなかった03年を除き、特Aの県産米がなくなったのは今回が初めてだ。
 17年8〜9月に低温と日照不足で登熟が進まずに収量が減少。県内の作況は98の「やや不良」だった。
 小原繁県産米戦略監は「消費者や販売店の評価が良かっただけに驚いている。思い当たるのは作況だが、それだけでは説明できない」と首をかしげた。
 全農県本部の伊藤勝米穀部長は「例のない気象条件で対応が難しかった。食味計検査は全品種良好で、品質は落ちていないとの手応えがあった」と語った。

<予想外の結果>
 主力品種「はえぬき」が2年連続でAとなった山形県。特A奪還プロジェクトを掲げたが、予想外の結果に戸惑いを隠せない。
 県内12カ所に「特A栽培モデル圃場(ほじょう)」を設け、地域特性に合わせた栽培技術の普及に努めてきた。検査方法の変更に対応するため、県内4地区から、質の高い2地区のサンプルを選んで出品する方法に変えた。
 17年産のタンパク質、アミロース含有量などは例年と変わらないという。県県産米ブランド推進課の担当者は「原因は分からない」と言葉少なだった。
 長井市の農業多田野啓(あきら)さん(42)は「毎年同じように一生懸命作っている。大半を商社に販売するため、収入に直接影響しない」と冷静に受け止めた。
 16年産で初のA評価となった宮城産ひとめぼれは、1年で特Aに返り咲いた。県は17年4月に食味レベルアップ対策会議を設置。特A奪還を目指し、技術対策の徹底を図ってきた。
 夏の低温、日照不足の影響が懸念されたが、米どころの面目を保った。県農産園芸環境課の担当者は「18年産も技術対策に力を入れる」と気を引き締めた。
 「青天の霹靂(へきれき)」が4年連続の特A評価となった青森県の三村申吾知事は取材に対し「8月の天候が悪くてどうなるかと思ったが、感慨無量だ」と喜んだ。
 福島県は7銘柄のうち、会津と中通りのひとめぼれの評価が上がり、特Aは一つ増えて四つとなった。県水田畑作課の大波恒昭課長は「生産者の努力が評価された」と話した。


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2018年03月01日木曜日


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