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<東北の道しるべ>地域資源で電力つくり農村再生 福島・喜多方でフォーラム

「エネルギー自治」の確立に向け意見を交わしたフォーラム=3日、喜多方市の大和川酒造店「昭和蔵」

 戦後日本に価値観の転換を迫った東日本大震災を踏まえ、次世代に引き継ぎたい東北像を探るフォーラム「東北の道しるべin福島」(河北新報社主催)が3日、福島県喜多方市の大和川酒造店「昭和蔵」であった。
 テーマは「『エネルギー自治』を確立しよう」。河北新報社が創刊120年を迎えた昨年1月17日に発表した「東北の道しるべ」6項目の一つで、東京電力福島第1原発事故の反省を踏まえたエネルギー源の分散立地、地域循環型の経済の確立にもつながる「自治」の在り方などを議論した。
 パネル討論で、「会津電力」(喜多方市)社長の佐藤弥右衛門氏は「会津の豊富な自然エネルギーが首都圏などに奪われ、自分たちは(原発由来の)危ない電気を買わされてきた」と指摘。「地域のエネルギーを地域でつくれば、自治の能力も高まる」と語った。
 「ひっぽ電力」(宮城県丸森町)社長の目黒忠七氏は「全国の農山村が人口減少や過疎化で疲弊しきっている。丸森町筆甫地区は原発事故の被害も受けた。地域の豊かな資源を生かして発電事業に取り組み、売電利益を地域に必要なことに充てることで農山村の再生を図りたい」と強調した。
 ドキュメンタリー映画監督の渡辺智史氏は「成長を前提とした経済とは違う、持続可能な経済が広がりつつある。小規模でも地域でエネルギー事業に取り組み、幸せを実感できるお金の流れをつくってはどうか。無関心や他人任せでは何も変わらない」と述べた。
 パネル討論に先立ち、渡辺氏が監督を務めたドキュメンタリー映画「おだやかな革命」の上映もあった。
 フォーラムは昨年4月の仙台、10月の青森開催に続き3回目。東北6県を2年がかりで巡回する予定で、毎回「東北の道しるべ」の中からテーマを選ぶ。


2018年03月04日日曜日


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