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<東北を熱くする 追悼星野仙一さん>(4)出陣 被災者に強さ見せよう

監督3季目の開幕戦で指揮を執る星野さん=2013年3月29日、福岡市のヤフオクドーム

 <星野仙一さん率いる東北楽天は東日本大震災が起きた2011年は5位、12年も4位に終わった。星野さんは監督3年目の13年、覚悟を決める>

◎腹を切る覚悟で 
 3年目に駄目だったら腹を切る覚悟でした。「クライマックスシリーズ(CS)に出られなかったら、俺は腹を切る」とキャンプのときから言っていました。
 開幕の日、選手たちに言いました。「おまえたちの優しさは被災者に十分に伝わった。だけど本当の優しさというのは、強さを見せつけることも必要だよ。子どもは強い者に憧れるだろう」と。今年はイーグルスの強さを被災者に届けよう。よし行くぞ、ということで出陣したわけです。
 <東北楽天は5月半ばの交流戦から調子を上げ、7月6日に単独首位に立った。新人で開幕投手に抜てきされた則本昂大投手や銀次内野手ら若手も活躍した>
 若い選手は下手だが、そこに目をつぶっては駄目。目を開けてしっかり見つめながら、ガンガン注意し、悪いところは反省させて、いいところをどんどん伸ばさせないといけません。
 今の教育はいいところを褒めて伸ばすと言うが、駄目なものは駄目。なぜ駄目だったのか、反省して答えを出して前に進む。僕はそういうやり方をします。結果が良かったらええやないか、ミスしても勝ったからいいじゃないかでは駄目。ずっと結果オーライで進むと、地力がつきません。特に低迷しているチームに褒めるやり方は駄目。甘ったれたチームになります。

 <シーズン途中から1番打者に定着したのが、控えの捕手から外野手に転向した岡島豪郎選手だった>

◎永遠のライバル 
 岩手で前半戦が終わっての激励会というか、焼き肉パーティーがあったとき、岡島が僕の前に来て正座し「監督、使ってください。どこでもやります、投手以外ならどこでもやります」と言う。
 僕、そういう選手が好きなんですよ。「ははーん、こいつ練習中に一生懸命、外野のノックを受けていたな」と。コーチに「あいつ外野できるのか」と聞いたら「できますよ、かなり仕込んでいます」と。すぐ使ったんです、翌日。打ちよるがな。足も速い。それからレギュラー取りました。
 <9月26日、東北楽天は創設9年目で悲願のリーグ優勝を果たした。CSでもロッテを退け、日本シリーズに進出する。相手は巨人に決まった>
 選手にミーティングで言いました。「俺の野球人生の永遠のライバルや。みんなの力でやっつけてくれ」


2018年03月06日火曜日


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