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<原発被災者訴訟>「国・東電に責任取らせる」原告強調

 東京電力福島第1原発事故の避難者が国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審が8日、東京高裁で始まった。同種裁判のうち、審理が初めて二審に進んだ先行訴訟で、原告側は閉廷後に都内で記者会見し「国と東電に責任を取らせる」などと強調した。
 記者会見場には福島県から群馬県に避難する原告や支援者ら約100人が集まった。弁護団は、控訴審でも被災した福島県内の現地視察の実施を高裁に求めたことなどを説明した。
 前橋地裁判決が認定した賠償額は不十分だとして、鈴木克昌(かつよし)弁護団長は「(国の)中間指針や東電の賠償基準が本当に十分かどうかなどを争点に進めたい」と方針を説明。原発事故を招いた責任を否定している国と東電を「なぜ予見しなかったのかという反省が全くない」と強く批判した。
 法廷で意見陳述した原告の丹治杉江さん(61)は、原発事故でいわき市から前橋市に自主避難した。
 記者会見では「国や東電は(避難して)過去も未来も奪われてしまった人たちがいることを忘れないでほしい」と主張。控訴審については「前を向いて生きられる判決を書いてほしい。国、東電に法的責任を取らせるため、きちんと訴えたい」と力を込めた。
 会見を見守った支援団体「原発をなくす前橋連絡会」事務局長の大川正治さん(74)は取材に「国と東電は責任回避ばかり。福島を分かろうとしていない。国の原子力政策の行方が不安だ」と語った。


2018年03月09日金曜日


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