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<震災7年>心のケア被災者本位で/宮城県知事・村井嘉浩氏

「被災者のニーズを把握し、課題に一つずつ対応したい」と語る村井知事

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11日で丸7年になる。防潮堤や災害公営住宅など生活基盤の整備は着実に進んでいるが、地域コミュニティーの再構築や風評被害の払拭(ふっしょく)といった課題はなお残る。被災した岩手、宮城、福島3県の知事に各県が置かれた復興の現在地と、今後の針路を聞いた。

 −沿岸部などの復興はどの程度進んだか。
 「ハード整備はかなり順調だ。仙台空港の民営化や大学医学部の新設など、創造的復興の芽は少しずつ出ている。心のケアなど新たな課題もあり、被災者目線では合格点を頂いていない。(県震災復興計画が完了する)残り3年で終わりを迎えるわけではない」
 −被災者の心のケアなど今後の取り組みは。
 「宮城は他県に比べ、かゆいところに手が届いていないとのお叱りを受けた。私もそう感じた部分があった。財源を一気に使うと息の長い支援ができないため、我慢した部分があった。やり方をちょっと変えなければならない」
 −国の復興期間が終わる2021年度以降、財源確保策は見通せていない。
 「ハード面は20年度までに終えたい。予算は一定期間繰り越せるのであらゆる事業を緒に就け、間に合わない場合は国と調整を図る。ソフト事業は、国がどこまで面倒を見てくれるか全く分からない。需要を調べ、国に説明したい」
 −東北電力は18年度後半以降、女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働を目指している。
 「まずは国が再稼働を認めるかどうかだ。県には知見がない。新規制基準でどこまで安全性が高まるのか、有識者に確認してもらっている。県議会や自治体の意見を聞いた上で最終的な判断をする」
 「広域避難の計画はできた。訓練で課題を抽出し、改善を加えてレベルを上げる方法しかない。どこが完成した姿かは見えない」
 −20年東京五輪で位置付けられた「復興五輪」の理念は浸透していると思うか。
 「それほど国外に浸透していない。政府、大会組織委員会、東京都が一緒になり、アピールしてほしい」
 −「復興『ありがとう』ホストタウン」の応募状況が芳しくない。
 「海外の方々に復興した被災地の姿を見せ、交流を図る取り組みであり、事業としては素晴らしい。ただ被災自治体に聞くと、財政面などに余裕がないとの意見があるようだ」


2018年03月10日土曜日


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