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<大槌町旧庁舎解体>あるべき震災伝承の形、今後も模索 平野公三町長一問一答

旧役場庁舎の解体関連予算可決を受けて記者会見する平野町長=15日、岩手県大槌町役場

 岩手県大槌町の平野公三町長は15日、東日本大震災で被災した旧役場庁舎の解体費用を盛り込んだ2018年度補正予算の成立を受けて記者会見し「解体後もあるべき震災伝承の形を町民と探りたい」と述べた。主なやりとりは次の通り。

 −解体後は震災の教訓をどう伝えるのか。
 「アーカイブ事業などに取り組んできたが、十分ではない。多くの職員が亡くなった事実を、私自身が語り部となって町外に発信しなければならない」

 −解体議論の進め方をどう振り返るか。
 「公約に解体を掲げて町長に当選してから2年半という時間は貴重だった。力で押して解体を決めるのではなく、町民が意見を出して旧庁舎の在り方を考えることができた」

 −保存を求めた町民もいる。
 「保存派の『おおづちの未来と命を考える会』が発足したおかげで、解体の是非について町民が家庭や職場で話す雰囲気ができた。考える会の高橋英悟代表には『鎮魂の森』整備検討委員会で災害伝承の在り方を協議してもらう」

 −議論の過程で町民が分断されたのではないか。
 「二分されたというわけではない。互いに意見を出し合った結果であり、町の将来を思う気持ちは一緒だ。産業や福祉の分野でも今回のように町民が声を出し合える場をつくりたい」

 −旧庁舎を解体することで町民の苦痛は和らぐか。
 「決して全てが癒やされるものではないが、少しでも癒やされると考えて解体を進める」

 −解体のスケジュールは。
 「18年度内に着工するが、時期は示せない。解体しても特別な場所という事実に変わりはないので、何らかの形でここに旧庁舎が建っていたことを伝えたい」


2018年03月16日金曜日


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