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<大槌町旧庁舎解体>賛否同数、議長裁決で決着 町議たちは何を思ったか

 旧役場庁舎の解体関連予算案を審議した15日の岩手県大槌町議会。議員による起立採決の結果は賛成6、反対6の可否同数で、議長裁決にもつれ込んだ。本当に議論は尽くされたのか。拮抗(きっこう)する賛否は何を物語るのか。議員に聞いた。

 予算案に賛成した芳賀潤議員は「十分議論した」と強調。復興まちづくり特別委員会で町内各地域を回って意見を聞いたり、議員で話し合うなどしたという。
 「今の課題は人口減少や(旧庁舎がある中心部の)空き地をなくすこと」と芳賀議員。「365日、被災した旧庁舎を見て生活する人のことを思うと、残せとは言えない。被災したわれわれの手で決め、後世に問題を残すべきではない」と話した。
 対照的に東梅守議員は「急いで進める必要があるのか。未来の人にも考える猶予を」と訴え、予算案に反対した。保存・解体を巡って町民が対立したままでは復興に悪影響を及ぼしかねないと懸念する。
 「解体を望む町民には、維持管理に多額の費用がかかると勘違いしている人もいる。議論を交わすことで互いを理解できるはずだ。自由に意見をぶつけ合う場をもっと設定すべきだった」と悔やんだ。
 最終的な判断を託され、解体にかじを切った小松則明議長は「旧庁舎に手を合わせられない人がいる以上、誰もが手を合わせられる場所を整備する方向に進みたいと決断した。議会が予算案を否決しても町は再提出する構えだった。いつまでも結論は出ない問題なのではないか」と胸の内を明かした。


2018年03月16日金曜日


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