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<トップに聞く>外食 AI使い効率化 日本フードサービス協会・菊地唯夫会長

きくち・ただお 早大卒。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、ドイツ証券を経てロイヤルホールディングス入社。2016年3月から会長。同年5月、日本フードサービス協会会長。52歳。横浜市出身。

 ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を営むロイヤルホールディングス(東京)の会長兼最高経営責任者(CEO)で、外食業者でつくる日本フードサービス協会(東京)の菊地唯夫会長は仙台市内で河北新報社の取材に答え、働き方改革を推進するためには生産性向上が欠かせないと強調した。軽減税率には業界を挙げて反対する意向を示した。(聞き手は報道部・北村早智里)

◎軽減税率は業界挙げ反対

 −外食産業は2012年から回復基調にある。
 「団塊の世代が年金世代になり、外食利用が増えているのではないか。いずれ少子高齢化で市場規模は縮小するだろう」

 −外食業界では働き方改革の動きが広がっている。
 「過重労働が業界の課題だった。人口が増えた時代のビジネスモデルから抜け出せなかった。今後は営業時間の短縮や新規市場の開拓で効率を上げ、生産性の向上を目指すべきだ。人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)の活用も有効だ。働き方改革は急務。業界全体が結束して取り組む必要がある」

 −訪日外国人旅行者(インバウンド)が魅力的な市場になる。
 「長期滞在者が増えると予想され、訪れる地域も全国各地に分散する。イスラム教の教義に従った食事など受け入れ態勢の整備が必要だ。協会として呼び掛けを強めたい」

 −軽減税率への対応は。
 「反対だ。税区分が複雑化されると事業者の手続きが増えて生産性が落ちる。店舗の担当者にかかる負担も大きく、消費者も困惑するだろう」

 −外食業界はどう変わるか。
 「20年間のデフレの影響で、熾烈(しれつ)な低価格競争が行われた。近年は働き方改革で、サービス業務への対価についての理解も深まっている。消費者が納得する価格帯で値上げも検討する必要があるだろう。国産食材を使うなど価格上昇分以上の付加価値を持たせれば、購買意欲を刺激できる」
 「価格競争が落ち着けば、流通コストが抑えられる大規模店の有利性がなくなり、より質が問われる時代になる」


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2018年03月17日土曜日


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