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<この人このまち>男鹿に帰郷、アイデア駆使し宝の資源耕す

加藤真一(かとう・しんいち)1950年、男鹿市生まれ。上智大卒。神奈川県藤沢市で公立小学校教員として勤務し、2009年、定年前に退職。15年から現職。

 秋田県男鹿市の男鹿半島は秋田県内有数の観光地として知られる。「おが東海岸推進協議会」は、半島北東部の振興を目指して2015年に設立された。足元にある資源をどう活用して人を呼び込むか。長年暮らした神奈川県藤沢市から10年に帰郷した会長の加藤真一さん(67)は、アイデアを駆使し地域おこしの先頭に立つ。(秋田総局・渡辺晋輔)

◎おが東海岸推進協議会会長 加藤真一さん(67)

 −どのような活動をしていますか。
 「男鹿半島の西側は岩が多く、怪獣ゴジラに似ていると有名な『ゴジラ岩』もあります。一方で、東側はなだらかな砂浜が広がります。その様子が、神奈川県の湘南海岸のようだったので、西海岸との対比で『東海岸』と名付けました」
 「3年前から、東海岸に位置する浜間口地区の休耕田で、栽培したソバを活用した地域おこしに取り組んでいます。全国的に、海岸沿いで収穫するソバは珍しいと思います」

 −昨年、古民家を改装したそば店「浜のそば」をオープンしました。
 「4〜11月は土日、祝日限定の営業で、1日20〜30食出ます。お客さまの半数は市外からです。12月以降は注文があれば営業しています。秋田市から車で40〜50分の距離にあり、古民家スタイルが郷愁を呼んだのだと思います」
 「子どものいない過疎の地区なので、当初、『こんな場所に誰も来ない』と言われました。予想外の結果になって、地元の励みになっています。店は、ここでとれたカボチャなども売る『小さな道の駅』です。今後はフォトコンテストを店内で開くなど、人とつながりのできる空間にしていきたいです」

 −2010年、約40年ぶりに男鹿に戻りました。久しぶりの古里をどのように感じましたか。
 「私が進学で男鹿を離れた1969年当時、市の人口は約5万でした。それが、神奈川県藤沢市から戻ると3万になっていました。疲弊ぶりが激しく、観光地でありながら何でなんだと感じました」
 「海も山もあり、伝統行事『なまはげ』や温泉だってあります。自然の恩恵を受けているのが男鹿半島です。資源を十分に活用していない現状に、一石を投じたいです」

 −地域がどうなればいいと思いますか。
 「マイナス思考の殻を破る必要があると感じます。男鹿の自然は本物です。もっと誇りを持ってほしいです。私たちの活動を定着させて、交流人口に限らず、人を呼び込む起爆剤になりたいです。男鹿が元気にならないと、秋田が元気にならないという思いでいます」

 


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2018年03月26日月曜日


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